コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、作者・朝日モコさんの『大魔法使いブジン』をピックアップ。

【漫画】筋力がすべて…!極められた“心技”を駆使する魔法使いに反響続々「死ぬほど笑った」

本作は、伝説の大魔法使い・ブジンと、そんなブジンに憧れ魔法使いとして修行する少女、2人が繰り広げるギャグ満載の冒険ファンタジー漫画だ。朝日さん自身が3月6日にTwitterに投稿したところ、オリジナリティ溢れる設定やストーリー展開が反響を呼び、8,500以上の「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、趣味で漫画を描いているという朝日モコさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。

■“魔法を一切使わない”魔法使いの戦い方が話題「こういうのが見たかった!」の声も

主人公のブジンは、人類史上初めて、この世にある1000の魔法全てを習得したという“天才”魔法使い。かつて、倒れる勇者に代わり究極魔法を使って魔王を討伐したことで、伝説の大魔法使いとして世界中にその名を馳せていた。

魔王がいなくなってから10年。ブジンに憧れを抱き、魔法使いになるべく日々の修行に精を出す少女・カシコ。その頃、カシコが住むテラカの村の外で魔物の目撃が相次ぐ。魔物の気配を感じテラカの村を訪れていたブジンは、村人からカシコが魔法の修行に必要な薬草を採りに村の外に出たことを聞き、救出に向かう。

その頃、一人で魔物に襲われてしまったカシコは恐怖のあまり呪文の詠唱ができないでいた。そんなカシコの元にブジンが颯爽と現れる。魔物の先手をかわし、威力の高い攻撃を繰り出して魔物を次々と倒していく姿に感激するカシコ。しかしブジンは、これらはすべて魔法ではなく“東洋の武術”なのだと驚きの事実を明かし…。

魔法使いながら極められた武術で敵を倒すブジンのシュールさと、どうしてもその目で魔法を見てみたいカシコによる鋭いツッコミ、そして2人のテンポの良い掛け合いが面白おかしい本作。また、卓越した画力で描かれる迫力の対戦シーンも話題を集めている。Twitter上では「やばい面白かった」「死ぬほど笑った」「こういうのが見たかった!」「強大な武力と画力で殴られ続けてる感覚に襲われる」「やはり筋肉は世界を救う」「高度に発達した武術は魔法と区別がつかない」など、読者からのコメントが多く寄せられ反響を呼んでいる。

■「『面白い変な設定ないかな?』とよく思案してます」作者・朝日モコさんが語る創作の裏側とこだわり

――『大魔法使いブジン』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

魔法使いなのに一切魔法を使わず殴ってモンスターを倒すというネタがふと浮かんだんですが、それだけだと弱いなと感じ思案していたら実際の格闘技の技を魔法にミスリードするという設定を思いついたので試しに描いてみました。

――大魔法使いでありながら武術で魔物をなぎ倒していくブジンと、魔法使いを目指す少女・カシコ、それぞれのキャラクターはどのように生み出されたのでしょうか?

設定が出来たのでそこから自然に出来ました。ただツッコミ役のカシコは女性としては言葉がキツくなってしまうので『口が悪い』という設定を強引に付け足しました(笑)。

――迫力のある対戦シーンをはじめ、ブジンとカシコの面白おかしい掛け合いなど見所がたくさんある本作ですが、物語として描くうえでこだわっている点や「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。

こだわっている点は、いかに実際の格闘技のネタを魔法にミスリードできるかです。さらに言えば格闘技のネタが活きるモンスターをあてがうところもです。見てほしいのはブジン様の武術に対してのストイックさとカシコのキツめのツッコミです。

――本作の中で、朝日モコさんにとって特に思い入れのあるシーンやセリフはありますか?

ドラゴンに猛虎硬爬山をしたシーンです。最初は違う技だったんですがもっとドラゴンに攻撃する意味を持たせられる技がないかなと考えていたところ、竜と言えば虎、虎と言えば猛虎硬爬山!と思いついて嬉しかったからです。さらに召喚魔法というミスリードも出来て満足でした。

気に入っているセリフは『帽子でっかぁ~』です。

――朝日モコさんは本作以外にも『発勁少女』や『異世界剣豪 侍の王』などギャグ漫画を多く描かれていますが、物語を創作するにあたってはどのようなところから着想を得ていますか?また、創作活動全般においてこだわっている点がありましたらお教えください。

着想は無いですが『面白い変な設定ないかな?』とよく思案してます。こだわっている点はその設定からしか出せない、その設定ならではのネタをなるべく作ろうとしています。そうすると面白さとオリジナリティが同時に出せる気がするので。とても難しいですが(笑)。

――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

仕事が忙しくてなかなか執筆出来ませんが時々変な漫画を更新しますのでツイッターなどチェックしていただけると嬉しいです!

魔法使いの“技”がシュール…朝日モコさんの『大魔法使いブジン』が話題/画像提供/朝日モコさん