江蘇常青樹新材料科技(603125/上海)、中重科技(天津)(603135/上海)が4月10日、上海証券取引所のメインボードに新規上場した。
 
 江蘇常青樹新材料科技の初値は、公開価格25.98元を62.97%上回る42.34元。終値は同71.67%高い44.60元だった。
 
 同社は2010年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。高分子新材料の特殊単体および専用助剤の研究開発、生産、販売を主業務とする。高分子新材料の特殊単体はジビニルベンゼン、α−メチルスチレンなどで、イオン交換樹脂やアクリル樹脂塗料などに用いられる。製品は中国大陸のほか、インド、韓国、米国、欧州、中東、アフリカなどの国、地域向けに販売されている。

 22年12月期の売上高は9億6361万元(前期比27.07%増)、純利益は1億9065万元(銅32.73%増)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が2億600万〜2億2768万元(前年同期比4.20%減〜5.88%増)、純利益が4417万〜4882万元(同4.19%減〜5.89%増)。
 
 新規上場に伴い調達予定の8億5000万元(約164億円)は、特殊高分子材料助剤および電子製品専用材料製造プロジェクトに用いる。
 
 中重科技(天津)の初値は、公開価格17.80元を45.67%上回る25.93元。終値は同60.00%高の28.48元だった。
 
 同社は01年設立の民営企業で、21年に株式会社化した。機械・電気・油圧技術が一体化した熱圧延鋼、帯鋼、棒材・線材、厚板圧延などの自動化生産ライン、設備と関連部品の設計、製造、販売、技術サービスを主業務とする。中国初となる特大型鋼生産ラインCMA万能鋼圧延ユニット、鋼矢板およびH型鋼生産ラインの開発、販売に成功して外国製品の独占状態を打破した。
 
 22年12月期の売上高は15億2836万元(前期比14.10%減)、純利益は2億8489万元(同1.52%増)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が2億8300万〜3億2200万元(前年同期比2.93%減〜10.25%増)、純利益は3800万〜4400万元(同8.05%減〜4.64%増)。 
 
 新規上場に伴い調達予定の12億5448万元(約242億円)は、約89%の11億1384万元をスマート設備生産拠点建設プロジェクトに、約11%の1億4064万元を年産3本の冶金スマート化・自動化生産ライン製造プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【上海IPO】江蘇常青樹新材料科技と中重科技(天津)が上場、いずれも初値が公開価格を大きく上回る