自身の妊娠がきっかけで育児などの漫画を描くようになったしゃけなかほい(@syake8989)さん。今回は、Twitterにて投稿されている中からエッセイ漫画「面接で騙されてブラック企業に入社しました 出勤簿編(1)~(3)」を紹介するとともに、著者のしゃけなかほいさんにブラック企業に勤務した感想やサービス残業についても聞いた。

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先日、とある企業の面接を受けて無事合格したしゃけなかほいさん。入社初日の日、出勤すると机の上に1枚の紙が置いてあることに気づく。どうやら出勤簿のようで、朝と夜に記入するめんどくさいタイプでのようだ。すると上司が通り、「あ、それ9時18時で出勤時間書いて、押印して課長に出しておいて」と言うではないか!?

上司の言葉に疑問を感じたしゃけなかほいさんは、「まだ朝ですけど、今ですか?」と聞く。残業するかもしれないので、今提出したら修正は不可能だ…。

上司は即答で「今」と一言答えると、その場から颯爽と去って行く。おかしいと思いつつも、しゃけなかほいさんは入社したばかりで研修中の身。面接でも残業代は出ると聞いたので、大丈夫だろうと思い追及はしなかった。

しかし、毎日サービス残業させられる日々。横にいる上司が気にかけてくれることは一切なかった…。もう限界だったので、しゃけなかほいさんは上司に直談判することを決意!

「すみません!昨日も21時まで残業してましたし、今日もどうせ残業になるので、出勤簿に9時21時と書いていいですか?」と質問する。すると上司は暫く考え、「じゃあ定時で帰ってもらえるようにするから、9時18時のままにしておいて」と答える。

その答えにすっきりしないが、今夜は定時で帰れるようなので「分かりました」と答えるしゃけなかほいさん。日報を書いて今日の仕事は終わりと思っていると、上司が「あ、そうだ。これお願い」と話しかけてくる。その仕事を受けると今日もサービス残業すると思い、「明日でいいですか?もう定時なので!」と返事する。

上司は私の顔を見て「ふーん」と一言。しゃけなかほいさんの態度に納得していない様子だ。結局その日も残業で、研修中はずっとサービス残業させられることに…。

面接で聞いた条件と実際の勤務状況は大きく違い、ここはブラック企業なのだと確信したしゃけなかほいさん。時代遅れの紙の出勤簿を破り捨てたいと思うのであった…。

SNSやブログでコミカルなエッセイ漫画を投稿しているしゃけなかほいさん。今回は、ブラック企業に勤務した感想やサービス残業についてインタビューした。

――実際にブラック企業で勤務した感想について、お聞かせください。

「給料も安いのですが、残業の多い業種なので残業代で稼げるし、そこが最低ラインかと思って入社しました。しかし、ろくな会社ではありませんでした。そもそも私の職種はそこそこ稼げる職種で、勉強してスキルを身に着けて入社したのに本当に最悪でした…」

――サービス残業はどの程度されたか覚えていますか?

サービス残業はどれくらいしたか分かりません…。新人が『帰ります』とも言いにくいので、『そろそろ定時だから終われる準備を…』など他の会社ではあると思いますが、このブラック企業ではありませんでした。働きやすい環境作りが一切感じられず、面接の感じと大違いでした」

取材協力:しゃけなかほい(@syake8989)

定時なので頼まれた仕事は明日でいいかと上司に話す主人公/画像提供:しゃけなかほいさん