イラストレーター・陶芸作家として活動している山中正大(@b.partnya)さんは、一緒に暮らす2匹の猫、ウキウキとこぐまとの日常を4コマ漫画にしてSNSに投稿している。ウキウキは今年3月3日、10歳で天国へと旅立ってしまったが、山中さんのゆるいイラストと、猫との暮らしを楽しむ様子には、読者からも「その気持ち分かります!」「微笑ましい...」などの声が寄せられている。

【漫画】本編を読む

今回は山中さんに2匹との出会いや、お気に入りのエピソードなどを聞いてみた。

■バーのマスターからの紹介で運命の出会い。こぐまには一目惚れ

山中さんの家に最初にやって来たウキウキは、のんびり穏やかな性格。2年前に迎えたこぐまは、若いこともあり活発でよく飛び跳ねる元気な子なのだそう。どちらも美しい長毛と大きな体格が特徴の、「メインクーン」という種類の黒猫だ。実は山中さん、元々メインクーンという種類の猫を知らなかったという。ウキウキとはどのように出会ったのだろうか?

「猫を飼おうと思って、里親ネットで見たちあきちゃんという三毛猫一目惚れして連絡してみたのですが、ご縁がなくて。ショックでよく行く浅草のバーで落ち込んでいたら、マスターが『その三毛猫とは大分雰囲気が違う猫でよかったら紹介できるよ』とウキウキのブリーダーさんを紹介してくれたのがきっかけです」

その後、ウキウキに友達を作ってあげたいと、2匹目を飼うことにした山中さん。こぐまには一目惚れだったそうだ。

「ウキウキがあまりにもかわいいので、血縁の子にしようと思いました。ブリーダーさんのところで三毛のかわいい子が生まれたと聞いて見に行ったのですが、一緒に生まれた黒猫のこぐまを見たとき、もうこの子以外考えられなくなったんです。結果2匹とも黒猫になりました(笑)」

ちなみに、思わず呼びたくなってしまうウキウキという名前は、ブリーダーが付けたものをそのまま呼んでいるという。しかし、あるときウキウキには正式な名前があると分かったのだとか。

「ウキウキがうちに来る前から通っている動物病院へ行ったら『ウッキー』と呼ばれていたんです。おかしいなと思ってブリーダーさんに問い合わせたら『ウキウキウッキー』が正式名称でした...」

■一生に一度人間の言葉を話すという猫。その瞬間はトイレの中で...!?

昔から猫に限らず動物が大好きだったという山中さん。猫と暮らすうちに、どんどんとそのかわいさと魅力に引き込まれ、自分でも驚くほどになっているようだ。

「今の住宅事情だと飼いやすいなと思ったのが、猫を迎えようと思ったきっかけです。元々動物は好きだったんですが、親があまり得意ではありませんでした。その後上京し、初めて飼うことになったのがウキウキがでしたが、こんなにドハマりするとは思ってなかったですね」

友達から「漫画がうまそうだから描いてみたら?」と言われて気軽な気持ちで始めたという漫画だが、今では500話を超えるほどに。そんなたくさんのエピソードの中からお気に入りを聞いてみると、「空耳アワ~」を選んでくれた。

猫は「一生に一度だけ人間の言葉を発する」と言われているが、ウキウキの場合その瞬間は山中さんがトイレに駆け込んだ瞬間。しかも一生に一度だけの言葉は、山中さんの名前だったそう。この微笑ましい漫画には「名前を呼ばれるなんて素敵!」「羨ましすぎる~!」といった声が寄せられている。

最後に、今後の展望について「今まで通りで、長く浅く、そして軽い感じで続けていきたいと思っています。気軽に読んでみてほしいです」と話してくれた山中さん。

たくさんのかわいいウキウキのエピソードを振り返りつつ、こぐまのこれからの成長も楽しみに見守りたい。

取材・文=松原明子

愛猫が話した「羨ましすぎる言葉」とは?/画像提供:山中正大(@b.partnya)さん