FANTASTICSのニューシングル「PANORAMA JET」が4月19日(水)にリリースされる。FANTASTICS LIVE TOUR 2023 “FAN FAN JUMP”のテーマソングである今作について、メンバーの世界、佐藤大樹、堀夏喜、八木勇征に楽曲への思いやライブツアーの感触、またデビュー5周年目を迎えた心境を語ってもらった。

【写真】「PANORAMA JET」にちなみ紙飛行機を作成した世界、佐藤大樹、堀夏喜、八木勇征

■三部作の最後にして“始まり”を予感させる「PANORAMA JET」

――まず、「PANORAMA JET」を最初に聞いた印象を教えてください。

【佐藤】この曲をパフォーマンスしているFANTASTICSがすぐに想像できてイメージが広がりました。“FAN FAN PROJECT”三部作の最後の曲ですけど、次の段階へと進んでいく決意も込められていて、スケールの大きい曲になっていると感じました。

【八木】サウンドプロデューサーの亀田誠治さんが、三部作の最後の曲だけどあえてオープニング感のある曲にしたと言われていたように、何かが始まるワクワク感を感じて、最初に聞いたときには鳥肌が立ちました。ボーカルとしては歌詞の“足すと引くを繰り返す日々”や“アルゴリズム抜け出し”というところが気に入っていて、その箇所をラップでグルーヴをつけて歌うとすごく気持ち良いです。

【世界】思わず、たくさんジャンプする振り付けにしたい!と思いましたね。このプロジェクトの1作目「Summer Bike」はスタイリッシュな感じでしたけど、今回は元気なFANTASTICSのイメージが湧いて、いっぱいジャンプしたくなるような振り付けにしようと思いました。

【堀】曲を聞いた瞬間からサビの“Jump”の部分で僕らとファンの皆さんが一緒にジャンプする様子を想像できました。実際にツアーで披露して、想像していた景色を目の当たりにして感動しています。

■LAでのMV撮影エピソード

――MVもとても壮大で元気の出る映像に仕上がっていますが、見どころや撮影のエピソードを教えてください。

【佐藤】今回初めてLAで撮影してめちゃくちゃ楽しかったです。飛行機の翼の上でのパフォーマンスは実は怖くて、カットがかかった瞬間しゃがみこんで「危ねー!」とか言ってました(笑)。でも、現地のスタッフともしっかり打ち合わせをしたり、一緒にご飯も食べたりして良いチームワークが築けていたので、不安などは全くなかったです。

【八木】撮影中の思い出は、日本ではご飯がお弁当のことが多いですけど、今回は全部温かいケータリングでめちゃくちゃテンションが上がったことです!一番おいしかったのは、ほうれん草クリーム煮です。

【世界】あれはおいしかったね!

【堀】それ、勇征が爆食いしているのを見て、これってそんなに量食うものなの?って思った。

【佐藤】すごかったよね(笑)。

【八木】めっちゃおいしかったし、クリームとバターで味がしっかりしていてパワーが出ました!MVの見どころは全部ですね。ドローン撮影シーンや数人で別れてパフォーマンスするシーンなどくまなく見ていただき、何回も楽しんで欲しいです。

【堀】「Choo Choo TRAIN」のときに線路のシーンがあって、今回もLAで線路での撮影もして、“FAN FAN PROJECT”は三部作のテーマのつながりもあるので、そこの部分もぜひ注目してほしいです。

【世界】今回「トップガン マーヴェリック」でも使われたロケ地で撮影することになって、すごく大きい格納庫で撮影しました。「トップガン マーヴェリック」を見ていたのでうれしかったですね。MVは2人1組で列になって進んでいくシーンなど、ライブとは違うパートもいっぱいあるので、カメラワークにも注目しながら見てほしいです。

■デビュー5周年目に突入して、進化していくFANTASTICS

――現在ツアー真っ最中ですが、ライブの感想を教えてください。

【佐藤】今回のツアーでは観客の声出しがOKとなった会場も出てきて、「ヤバイ!これがライブだな!」と感じました。曲が流れるたびに“イントロどん”じゃないですけど、“イントロぎゃー!”って感じで湧いてくれていて。

【世界】イントロぎゃー…(小声で)

【佐藤】僕たちもテンション上がりました。

【世界】イントロどんじゃなくて、イントロぎゃー、なるほど…(小声で)

――何か小声でツッコミのようなものが聞こえますが(笑)

【佐藤】いつものことなので気にしないでください(笑)。

――八木さんはいかがですか?

【八木】改めてライブってこれだよなって思いました。メンバーもスタッフも、きっとファンの方もそう感じてくれていると思います。

【堀】僕も久々の歓声にパワーをもらって、ライブもさらに盛り上がっています。あと、“FAN FAN PROJECT”三部作の最後のツアーとなるので攻めた内容になってると思います。

【世界】最初は声出しに戸惑いや遠慮も感じていたんですが、ファンの方たちががんばって声出ししてくれているのが純粋にうれしいです。僕たちだけではどう頑張っても99%にしかならないけれど、100%になった瞬間を感じました。もう何万%にもなった感覚です。

■アリーナツアーやドームツアーも視野に

――また、アリーナライブも発表されました。デビュー5周年目に入ってずいぶん成長を感じられたことと思いますが、これからの展望を教えてください。

【佐藤】2018年にEXILEのライブ公演でドームのステージ上でデビューを発表させていただき、デビュー曲を披露するというありがたい環境で、すごいスタートダッシュで始まった感覚がありました。その後、コロナ禍になってもライブやシングルリリースをして、一歩一歩丁寧に進めてきたつもりです。アリーナライブは“FAN FAN PROJECT”のゴールとして目指していたのでうれしいですが、4日間しかないので次はぜひアリーナツアーをやりたいです。そしてドームツアーへとファンタらしく全員の力を合わせて着実に進化していきたいです。

【八木】アリーナライブは同じ楽曲でもホールとは違う見せ方ができると思うので、すべての楽曲を新鮮な気持ちで見てもらって、みなさんとの思い出を作りたいです。今の等身大の自分の姿をファンのみなさんに届けるという姿勢はデビュー当時から変わってないのですが、僕自身が個人活動を通して、賞を頂いたりして徐々に表現の仕方とかも変化してきているので、ファンの方とともに年を重ねながら絆を深めていきたいと思ってます。

【堀】5年目に入って楽曲が増えて個人活動も増えて、いろいろと選択肢が増えて行って、ちょっとずつ輪が広がっていったように思います。どれだけ大きな輪にできるか、スピード感も大切にしながらまた濃密な一年にしたいです。まずは念願のアリーナのステージですが、その先のアリーナツアー、そしてドームツアーも見えるくらいの勢いを感じさせたいと思っています。

【世界】4日間しかないから1公演ずつ毎回出し切ってヘトヘトになるくらい完全燃焼しようと思っているので、ファンの方も一緒に出し切るつもりで見に来てもらえると嬉しいです。デビューから今まではあっという間でした。すごいスピード感の中で、ファンタってこうだよねっていうのが去年あたりからようやく見えてきました。“ファンタらしさ”を言葉で表すのは難しいけれど、それをライブで見せるのが僕たちの仕事だと思っています。例えばライブの一部では楽曲を見せて二部では舞台を見せるとか、ファンタならではの強みを何も不安なく自信を持って見せられるようになりました。“ファンタ”という土台ができたというか、ケーキでいうとスポンジ部分ができたってところですね。いい意味でそれぞれが本来持っている色もより出しやすくなってきているので、これからいろんな種類のケーキが作れるようになっていければと思っています。

◆取材・文=入江奈々

FANTASTICSの世界、佐藤大樹、堀夏喜、八木勇征/撮影=阿部岳人