様々な策を打っている原監督(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 開幕15試合を経過し早くも10敗と単独最下位となっている巨人で、コーチ陣の「配置転換」が注目を集めている。

 16日の中日戦(バンテリンドーム)から三塁コーチ亀井打撃コーチから川相総合コーチに変更となった。この配置転換により、これまで打撃に関しては野手陣に大久保打撃チーフコーチが指示を出していたが、亀井コーチも加わることになった。

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 開幕直後のコーチ陣の配置転換の背景にはチームの不振が色濃く影響している。安打こそ出るものの、なかなかつながらない打線。特にレギュラー陣の丸佳浩吉川尚輝坂本勇人などの調子が安定しないとあって、打線を組むことに苦労している現状がある。適時打不足となっている現状に、大久保コーチも頭を悩ませており、柔軟な発想を求めるためにも担当コーチを増やしたという側面もうかがえる。

 一方、これでも状況が打破できないとなると、「次の一手」も予想されそうだ。過去には一軍打撃陣が不振に陥ったことで一軍とファームのコーチ陣の入れ替えを行ったこともあった。

 ファンの記憶に今も強く残っているのは、21年シーズン終盤の配置転換だろう。チームはペナント争いで劣勢に立たされる中、10月初旬に阿部二軍監督が一軍作戦コーチに、一軍野手総合コーチだった石井琢朗氏が三軍野手コーチに配置転換となった。選手からの信頼も厚かった石井コーチを三軍に「降格」したことで波紋を呼んだが結局チームは3位に終わり、この年限りで石井コーチはチームを去った。

 開幕直後ながら単独最下位と苦しい船出となったチームをめぐってはOB含め、様々な声も届いている。果たして「正常運転」となるのはどの時期となるのか。何とかして上昇気流をつかみたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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