『八百万の神』の思想が息づく、日本古来の神道。農耕、商売繁盛、雨乞い、道祖神......。さまざまな神様の話が伝えられており、いまもなお私たちの生活に根差しています。

そんな神様のなかに、地震の神も存在しているのはご存知でしょうか?

その名も『建御雷之男神(タケミカヅチノカミ)』と『経津主大神(フツヌシノオオカミ)』。この両神は古事記日本書紀において、ともに葦原中国平定を成し遂げた神様だとされており、タケミカヅチノカミは茨城の鹿島神宮、フツヌシノオオカミは千葉の香取神宮に祀られています。
 

【参照サイト・画像・動画へのアクセスはこちら】

茨城と千葉の県境付近に、また中央構造線を挟んで、対をなすように建っている鹿島神宮と香取神宮。

このふたつの神社では境内に『要石(かなめいし)』と呼ばれる石を祀っており、両神ともにその石が地震を抑えていると言われていました。要石は大部分が地中に埋まった霊石で、かつて水戸黄門が7日7晩かけて石の周りを掘らせてみたものの、とうとう根元には届かなかったと伝えられているほどの巨大さ。地中に隠れた根元の部分で地震を起こすオオナマズの頭と尾を打ち付けているだとか、また地中でふたつの要石が繋がっているとも言われています。

江戸時代の人々も鹿島神宮の要石信仰が厚かったようで、10月(神無月)になると、神々は出雲へと向かうため、10月は大地震が起こりやすいとも言われていたんだとか。

そんないわれのあるこの神社・神様たちですが、この3月11日の震災で、鹿島神宮が誇る日本一の石鳥居が壊れてしまったというのです。

鳥居は、言ってみれば神域と人間の住む俗界を分ける結界のようなもの。これが倒壊してしまったとあっては、人間界の穢れが神域になだれ込み、神様も要石もじゅうぶんにその神力を発揮できなくなってしまうのでは? なんて懸念もしてしまいます。

以前マイスピでも取り上げられた『伊勢女さんの予知夢』の全文のなかに、
「ふっつの神でなければもはや止められない。たけだのミカは既にいない。石が溶けてもはや守れない。偽りの都は滅びる」

との記述がありましたが、これは鹿島神宮のタケミカヅチノカミが不在になり、要石もその力を失ってしまったことを表現しているのでは......? とも思えてくるのです。

しかし、それではタケミカヅチノカミはどこへ行ってしまわれたのでしょうか? 再びその神力を発揮されるときは来るのでしょうか......?

答えは私の力では見つけられませんでしたが、神様の力は、私たち人間がその神を知り、尊び敬うことによって増幅すると聞いたことがあります。

地震に台風に放射能と、環境はいま大変な状況にありますが、混乱する世相を見ていると、その1番の原因は私たちが自然(≒八百万の神)への敬意を忘れてしまい、大切なものを見失いがちな点にあるのではと思い当たるのです。

今回ご紹介した地震の神様をはじめ、八百万の神に感謝を持って生活していきたいですね!


[鹿島神宮、香取神宮、独り言・・・annex]

(小坂井良子)