去就に注目が集まっているパリ・サンジェルマンPSG)に所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシの来季の選択肢が4つに絞られているかもしれない。18日、スペイン紙『スポルト』が伝えている。

 現在35歳のメッシは2021年8月からPSGプレー。1年の契約延長オプションが付随しているものの、現行契約が2023年6月30日までとなっていることから、去就には注目が集まっている。そんななか、『スポルト』はメッシの来季のプレー先として可能性が高い4つの候補を次のように挙げた。

 1つ目はサウジアラビアのアル・ヒラル。国内リーグ18回、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)4回の優勝を誇るサウジアラビア屈指の強豪は、メッシに対して年俸4億ユーロ(約590億円)を提示しているという。なお、ライバルのアル・ナスルにはポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが所属しており、両選手の対戦を実現させたいという強い野心もあるようだ。

 2つ目は、元イングランド代表MFデビッド・ベッカム氏が共同オーナーを務めるMLSメジャーリーグサッカー)のインテル・マイアミで、今のところは正式な動きはないようだが、同紙は選択肢に含まれることを伝えている。

 3つ目の選択肢はPSG残留だという。しかし、PSGは移籍市場での自由度を高めるため、選手の給与を削減し、UEFAのファイナンシャル・フェア・プレー(FFP)の要件を満たす必要があるため、メッシには大幅な減俸を受け入れることが求められている。一方、同選手は減俸を受け入れる条件として、PSGチャンピオンズリーグ(CL)制覇に向けたプロジェクトを提示することを要求している模様で、交渉が難航する可能性も浮上している。

 そして、最後の選択肢がバルセロナ復帰だ。現時点でバルセロナによる正式なオファーはないが、同クラブはメッシの帰還に向け、チーム全体のサラリー削減など水面下で努力を重ねており、最終的にその努力が実を結ぶという確信もあるという。

 メッシの元同僚でバルセロナシャビ・エルナンデス監督は相手ゴール前での才能とビジョンが必要と考えているが、同選手の加入でその問題は一気に解決する上に、シャビ監督が採用している4-4-2のフォーメーションにもメッシは適していると考えられているようだ。2021年の退団時のわだかまりを乗り越え、同選手の“ラストダンス”をバルセロナで実現させることがクラブ、そしてサポーターの悲願にもなっているようだ。

 なお、メッシとしては来シーズンもヨーロッパのトップレベルでプレーすることを望んでいる模様で、そうなれば選択肢はPSGバルセロナに絞られるが、果たして同選手はどのような決断を下すのだろうか。

来季の去就に注目が集まるメッシ [写真]=Getty