ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)準々決勝の2ndレグが20日に開催される。ベスト4進出を懸けた第2戦の展望を紹介していく。

◆ECL準々決勝2ndレグ

▽4/20(木)
《25:45》
AZ vs(AGG:0-2) アンデルレヒト
フィオレンティーナ vs(AGG:4-1) レフ・ポズナン
《28:00》
ニース vs(AGG:2-2) バーゼル
ウェストハム vs(AGG:1-1) ヘント

◆先勝許した菅原AZがホームで逆転狙う

Getty Images

今ラウンドに唯一日本人選手として参戦しているAZのDF菅原由勢は、ベルギーの強豪アンデルレヒトとのリターンレグに臨む。

菅原も先発フル出場した敵地での1stレグは0-2の敗戦。両サイドを起点にアタッキングサードまでは運べたAZだが、DFデバストやDFヴェルトンゲンを中心に要所を締める相手の堅守に苦戦。また、試合自体は拮抗したものの、前後半でサイドを破られた流れからDFムリージョ、MFアシメルにゴールを割られての敗戦となった。

経験値で勝る相手に先勝を許したAZだが、週末のフォルトゥナ・シッタート戦は3-0の完勝。主砲パヴリディスやFWオドゴールといったアタッカー陣にゴールが生まれており、ホームでの逆転に向けて良い弾みを付けている。2ndレグでも右サイドバックでのスタメン起用が見込まれる菅原は、相手のカウンターをきっちり封じると共に持ち味の正確なクロスから決定機を演出したいところだ。

優勝候補のウェストハムは、ベルギーの名門ヘントとのアウェイでの初戦を1-1のドローで終えた。序盤から優勢に試合を進めていたハマーズは、前半終盤にロングスローの流れからFWイングスのゴールで先制に成功。しかし、後半序盤に同点に追いつかれると、以降は守勢を強いられる。後半終了間際にはディフェンスラインの背後へ抜け出したMFパケタがPK獲得となったが、VARのレビューの結果ノーファウルの判定に。敵地で最低限のドローという結果となった。

モイーズ率いるチームは、熾烈な残留争いが続く中で直近の試合ではリーグ首位のアーセナルに2点差を追いついて2-2のドロー。試合の入りは最悪だったが、そこから気概を見せてアップセットを演じて今回のリターンレグに弾みを付けた。直近2試合ではロングスローの流れからゴールを奪っており、今回の試合でも持ち味のセットプレーが突破のカギを握りそうだ。

同じく優勝候補のフィオレンティーナは、ポーランドの強豪レフ・ポズナンとの敵地での初戦に4-1で先勝した。開始直後にFWカブラウの得点ランキングトップタイに並ぶ6ゴール目で先制に成功すると、一時同点に追いつかれたものの、FWニコラス・ゴンサレスやFWイコネと今大会出場チーム屈指の破壊力を誇る攻撃陣の活躍で快勝を収めた。

直近のセリエAでは強豪アタランタと1-1のドローに終わったものの、リーグ戦8試合無敗と好調を維持。安定したパフォーマンスを継続するアルテミオ・フランキでレフ・ポズナン相手に逃げ切りを図る。

フランスの名門ニースと、スイスの強豪バーゼルの初戦は2-2のドローフランクフルトら5大リーグの強豪が関心を示すバーゼルの主砲FWアムドゥニが2ゴールを決めれば、ニースではFWモフィが圧巻のバイシクルシュートを含む2つのゴールを奪った。南仏に舞台を移して行われるリターンレグも引き続き打ち合いが見込まれる中、どちらのチームが押し切るか。
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