開幕から3週間が経過した。なかなか戦力が整わず苦戦しているチーム、思ったようなスタートダッシュを果たせたチームなど各チーム、熱戦を繰り広げる中、より一層真剣な気持ちでシーズンと向き合っている選手たちもいる。プロの世界は契約社会とあって1年1年が勝負となるが年齢を重ねるごとに、ポジションを奪われる機会も増えてくる。

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 今年こそ結果を残してアピールしたい、そんな「崖っぷち」の選手たちについて球界内からも様々な考察の声が出ている。現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた野球解説者高木豊氏は12日までに更新した自身のユーチューブチャンネルで【2023年正念場の選手】と題して、各球団の選手たちを取り上げている。

 ヤクルトの代打の切り札、川端慎吾、今季はベンチを温めることが増えている広島會澤翼オリックス、Tー岡田などの名前が上がる中、高木氏が注目したのは楽天西川遥輝にもあった。

 「何やってるんだろうな」として、続けて「このまま終わっていいの?と思っちゃうけど。もったいない」と高木氏は今後を心配する。

 西川といえば、大きな注目を集めたノンテンダー組の一人。21年シーズンオフに日本ハムから実質的な自由契約を突きつけられ、楽天と契約を結んだ際には感謝の気持ちを示していたが、2022シーズンは108試合の出場で打率・218、7本塁打、37打点にとどまった。契約更改では「何とか這い上がれるように」と前を向くことを誓っていたが、残念ながら今季も苦しい出だしとなっている。

 2月の沖縄キャンプは2軍スタートとなり、開幕1軍は勝ち取れず。今月11日にようやく1軍に合流し、石井一久監督からは「チャンスを作ってくれる」と期待され、当日のオリックス戦で「1番・左翼」として先発出場するも、3打数3三振に終わった。ここまで3試合に出場するも打率・000と未だノーヒットに終わっている(19日現在)。

 過去4度、盗塁王のタイトルを獲得するなど華々しい実績を残してきた。楽天入団会見時には、「全ての部門でキャリアハイを目指して、石井監督を胴上げしたい」とも語っていた西川。

 まだ巻き返しの時間は残されている。かつてのスピードスターの意地を見せられるか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「このままでは終わってしまう」球界OBから危惧される「崖っぷちの選手の名前」