北京証券取引所への新規上場を目指す、無錫海達爾正道滑軌(836699/北京)が4月21日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1100万株を発行予定で、公募価格は10.25元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2012年設立の民営企業で、15年に株式会社化した。精密スライドレールの設計、生産、販売を主業務とする。製品は主に家電製品サーバー製品などの分野に用いられており、さまざまな材料、工程により多くの種類の精密部品を開発し、さまざまな機能を持ったスライドレールの生産を実現している。20年には同社が原案作成を行った業界規格「電気冷蔵庫用スライドレール」が施行された。

 中国国内のほか、ドイツトルコ、タイ、イタリアメキシコハンガリーなど20あまりの国・地域に輸出しており、ハイアールハイセンス、美的といった中国家電メーカーのほか、BSH、エレクトロラックス、パナソニックなど海外メーカーとも提携関係を持つ。
 
 家電分野を中心に国内外の大手メーカーを数多く顧客に持つこと、豊富な経験と優れた技術により顧客のニーズに柔軟に対応した製品をスピーディーに開発可能であること、生産のオートメーション化を積極的に進めて品質の安定性向上を実現していることなどを強みとする一方、日々需要が拡大する中で生産能力が不足していることが課題となっている。新規上場によって調達する資金で、生産能力の拡大と研究開発力の向上を目指す。
 
 22年12月期の売上高は2億6373万元(前年同期比1.22%増)、純利益は3013万元(同0.24%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【北京IPO】家電用精密スライドレール製造の無錫海達爾正道滑軌が21日に公募開始、1100万株発行予定