選手にフランクに接することも知られている吉井監督(C)Getty Images

 ロッテが快進撃を続けている。22日のソフトバンク戦(ZOZOマリンスタジアム)に6-0と完封勝利、2連勝で西武と並び首位タイに躍り出た。

 先発は西野勇士。昨年のリリーフから先発に再転向した右腕は内角を強気に攻め、強力ソフトバンク打線を封じ込める。7回まで内野安打の2本のみと安定したピッチングで無失点、佐々木朗希に並んでパ・リーグトップタイの3勝目を挙げた。

【動画】ソフトバンクを倒し首位に躍り出たロッテ、7回二死二塁から安田尚憲が豪快な適時二塁打を放った場面

 打線ではプロ8年目の平沢大河が光った。0-0の5回、1死満塁の場面で打席が回ってくると右前へ適時打を放ち、先制。2試合連続となる適時打をマークし「西野さんが頑張って投げているので、何とか先制点が欲しかった。気持ちで打ちました!」とガッツポーズ。投打がかみ合った快勝で、本拠地に集ったファンを喜ばせた。

 開幕直後の借金3から首位浮上とチーム状態を上げてきている。改めて侍ジャパンでも投手コーチを務めた吉井理人監督の手腕に注目が高まっている。

 吉井監督について20日の日本ハムロッテ戦のテレビ中継で解説を務め、共に侍ジャパンコーチを務めた白井一幸氏はこう語っている。

 「しっかりコーチングを学んでいる指導者」として特徴として、選手には「自分で考える」「自分で行動する、取り組む」ことを勧めているとした。

 実際にチームではこれまでなかなか結果を残せてこなかった若手が躍動している姿も目立つ。この試合で2試合連続適時打をマークした平沢、打率・302(21日現在)と好調な藤原恭大、今年でプロ6年目、ヤクルト村上宗隆日本ハム清宮幸太郎と同世代でも知られ、この日の試合で7回に豪快な適時二塁打をマークした安田尚憲など、本格覚醒が期待される選手たちが伸び伸びとプレーできているのは指揮官の指導も大きいのだろう。

 オフに異次元補強を果たしたソフトバンクに本拠地で連勝と、開幕カードで2戦連続完封負けを含む3連敗を喫した借りは返した。今季は吉井ロッテが混パを盛り上げそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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