世界中で大フィーバーを起こしている『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(4月28日日本公開)が、2週連続で首位に立った先週末(4月14日から16日)の北米興収ランキング。3日間の興収は、2週目末の成績としては歴代7位となる9234万ドル。前週に続いて2位に10倍近い興収差を付けた圧勝となれば、この勢いはまだまだ止まりそうにないだろう。

【写真を見る】勢い止まらない『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』全世界興収はあっという間に7億ドル突破!

週末時点で北米累計興収3億5000万ドルを突破した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』。公開から12日目での3億5000万ドル到達は歴代で12番目の速さ。近年のヒット作と比較すれば『トップガン マーヴェリック』(22)の15日目、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(22)の14日目を上回っており、現時点で北米におけるアニメーション映画歴代1位の興収を保持している『インクレディブル・ファミリー』(18) の11日目に次ぐ速さとなる。

また北米を除いた海外興収も3億5000万ドルに到達しており、全世界興収はすでに7億ドルを突破。イギリスドイツオーストラリアメキシコなど28のマーケットでは2023年公開作のNo. 1ヒット作となっており、主要マーケットではあと韓国と日本が今月末に公開を控えている。イルミネーション作品の全世界興収No. 1は、『ミニオンズ』(15)の11億5900万ドル。まずはそれを超えることが当面の目標だろうか。

一方、ランキング上位10作品中5作品が入れ替わる新作ラッシュのなか、7位に初登場を果たしたのは新海誠監督の『すずめの戸締まり』(日本公開中)。2170館で公開され、3日間の興収は500万ドルほど。公開規模は大きく異なるが、『君の名は。』(16)の北米での興行成績を公開4日目の月曜日に塗り替え、累計興収800万ドルほどだった『天気の子』(19)をすぐに上回る勢いだ。

同じクランチロール配給で昨年北米公開を迎えた『呪術廻戦0(21)や『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』(22)、『ONE PIECE FILM RED』(22)と比較すると数字のうえではやや見劣りするが、それは作品のタイプの違いによるものだろう。ちなみに中国でも現在進行形で大ヒットを記録しているようで、公開からわずか1か月ほどで中国国内の興行収入が日本国内の興収(144.8億円)を上回ったとの報道も。

批評集積サイト「ロッテン・トマト」では批評家の96%から好意的評価を獲得している『すずめの戸締まり』。同サイトに投稿されたレビュー数は前述の3タイトルを上回っており、批評家からの注目度の高さとそれに的確に応えていることが数字に表れている。この高評価は、新海監督の前2作が届かなかったアカデミー賞の長編アニメーション賞への後押しとなることだろう。

文/久保田 和馬

日本、中国で大ヒットの『すずめの戸締まり』がついに北米公開!/[c]2022「すずめの戸締まり」製作委員会