エールディヴィジ第30節が21日から23日にかけて各地で行われた。

 同試合での敗北は優勝戦戦からの離脱を意味する2位アヤックスと3位PSVの直接対決。第29節終了時点で勝ち点62で並ぶ両者の一戦はPSVが先手を打つ。13分、右サイドでドリブル突破を仕掛けたFWヨハン・バカヨコのクロスに、FWルーク・デ・ヨングが頭で合わせて先制に成功。その後もPSVが主導権を握ると、54分にはFWシャビシモンズが相手GKに倒されて得たPKを、同選手自身が冷静に沈めてリードを2点差に。さらに78分、スピードに乗ったX・シモンズが左サイドを切り裂き、ゴール前にグランダーのクロスを供給すると、なかで待ち受けていたL・デ・ヨングが押し込んで決定的な3点目。試合はこのまま3-0で終了し、PSVは2位に浮上した。一方で、アヤックスリーグ3連覇は絶望的なものとなった。

 首位を快走し、2016-17シーズン以来となるリーグ優勝が目前に迫るフェイエノールトは今節、MF前田直輝を擁するユトレヒトと激突。本拠地の後押しを受けたフェイエノールトは立ち上がりから攻勢に出ると、15分にMFセバスティアン・シマンスキが先制点を挙げる。さらに54分にFWサンティアゴ・ヒメネスが、82分にはFWアリレザ・ジャハンバクシュが決めて、勝ち点3を手中に。終了間際に1失点を許したフェイエノールトだが、ユトレヒトを3-1で撃破し、リーグ戦破竹の10連勝。早ければ次節にも優勝を決定させる可能性が出てきた。なお、前田直輝はベンチ入りしたものの、出場機会は訪れなかった。

 日本代表DF菅原由勢が右サイドバックとして先発出場したAZは、RKCヴァールヴァイクと対戦。試合は8分、敵陣のピッチ中央やや右寄りの位置でボールを受けた菅原が、右足で正確無比なクロスを上げると、相手DFの背後から飛び出してきたMFスフェン・マイナンスがヘディングでゴールネット揺らす。幸先よく先制したAZはその後、FWマイケルラードとFWマイロン・ファン・ブレデローデの追加点もあり、3-0で勝利。菅原は2試合連続となるアシストを記録し、今季リーグ戦8アシストに。AZはリーグ戦連勝で3位アヤックスとの勝ち点差を「2」に縮め、次節の直接対決に臨むことになった。

 その他、MF斉藤光毅が先発出場したスパルタロッテルダムは、トゥウェンテとの撃ち合いを繰り広げたものの、3-3と決着が付かずに痛み分けのドロー。斉藤は88分までプレーしている。また、フローニンゲンNECナイメヘンの一戦では、前半18分に観客がビールの入ったプラスチック製のコップを副審に投げつけるという愚行を働き、その時点で試合が中断に。同試合は25日、無観客のなかで前半18分から再開されることが決定している。

 なお次節、フェイエノールトが勝利し、2位PSV引き分け以下に終わった場合、フェイエノールトリーグ優勝が決定する。

エールディヴィジ第30節 全結果
フォレンダム 2-0 カンビュール
ヘーレンフェーン 2-3 エメン
フィッテセ 0-0 エクセルシオール
トゥウェンテ 3-3 スパルタロッテルダム
PSV 3-0 アヤックス
ゴーアヘッド・イーグルス 2-0 フォルトゥナ・シッタート
フェイエノールト 3-1 ユトレヒト
AZ 3-0 RKCヴァールヴァイ
フローニンゲン -試合中断- NECナイメヘン

エールディヴィジ第30節が各地で行われた [写真]=Getty Images