The 1975のマシュー・ヒーリーが、2023年2月にポッドキャスト『The Adam Friedland Show』で米ラッパーのアイス・スパイスについて物議を醸す発言をしたことについて、公の場で謝罪した。

 マティは、ニュージーランドオークランドで最近行われたThe 1975の公演で、注目を集めた一連の奇妙または攻撃的な言動に対する一種の包括的な謝罪として、「ちょっと悪かったなって思っていて、怒らせてしまったのならちょっとごめん。アイス・スパイス、ごめん。自分の冗談が誤解されたのがムカつくからじゃない。アイス・スパイスにクズ野郎だと思われたくないからだ。大好きだよ、アイス・スパイス。本当にごめん。意地悪だったと誤解されるのは嫌なんだ。ちょっと行儀の悪いやつでいるのは別に構わないんだけどさ……(アイス・スパイスを)怒らせてしまったのなら、本当に申し訳ないと思っている、だってマジで大好きだから」と述べた。半分カラになったワインのボトルを抱えながら謝罪しているその様子を収めた動画が投稿されている。

 2月の『The Adam Friedland Show』では、アイス・スパイスが1月の米エルとのインタビューで、コールドプレイやThe 1975を含むオルタナティブな音楽への愛を語っている音声の一部を番組の司会者たちが再生した。

 そして司会者たちとマティは、彼女の民族性について推測し始め、彼女が“イヌイットのスパイス・ガール”、“ぽっちゃりした中国人女性”のように聞こえるというジョークを飛ばしたり、一人が、「“ええ、私はラップをして音楽を作っています”、あいつらはそうやって話すのか?イヌイットはそんな風に話すのか?」などと発言した。その後、ポッドキャストの音声では、マティや司会者たちが中国やハワイのアクセントを真似しながら大笑いし、マティがアイス・スパイスのDMに滑り込んだときに何を言うべきだったかについてふざけていた。

 司会者の一人がイヌイットの民族差別的な中傷をしながら、マティが彼女の民族的な背景について尋ねるべきだったと提案したあと、彼は彼女のことを“バカ"と呼んだ。この不快なエピソードは、今月初めにAppleとSpotifyから引き上げられたが、まだYouTubeで聴くことができる。

 また、このとりとめのない会話では、マティと司会者たちが、ダニエル・ベディングフィールドやドビー・グレイのヒット曲の“ゲイ・ソング・パロディ”について、オリジナルの歌詞を下品な言葉と入れ替えるなどして笑いを誘っていた。さらにマティは、ハリー・スタイルズが同性愛者のコミュニティから大目に見られているのではという司会者の発言に対し、「ゲイは(ハリーのことを)本当に好きだとは思っていない」と意見を述べ、ハリーのインクルーシブでジェンダー・フルイドな感性について、「新しいものだと思ってるのは若い女の子たちで、“オーマイガー”って感じなんじゃない?ゲイの人たちみんなじゃないかもしれないけど、多くの人たちは(好きではない)」と付け加えた。

 当時、ヤングブラッドはこの3人の攻撃的なコメントを非難し、「特権階級の白人男性3人組が、若い黒人女性アーティストを物のように扱ってるのを聞くのは楽しいね。30代にようこそって感じかな……」とツイートしていた。これに対しマティは当時、インスタグラム・ストーリーズに、ヤングブラッドの社会活動や“過小評価された若者”への支援を嘲笑う動画で反応した。

 今月初旬にマティは、「僕がクソ野郎である時代は終わりを告げようとしている。もう十分だ」と述べるなどしてSNSを休止した。

The 1975のマシュー・ヒーリー、アイス・スパイスに謝罪「怒らせてしまったのならちょっとごめん」