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もくじ

VECTOR 4SEASONSに、「GEN-3」登場
出来のいいクルマ タイヤも妥協したくない
週末の「過ごし方」 広げるのもタイヤ次第

VECTOR 4SEASONSに、「GEN-3」登場

AUTOCAR JAPAN sponsored by Nihon Goodyear
text:Masamichi Ishii(石井昌道)

普段はサマータイヤを履き、冬に備えてスタッドレスタイヤに履き替えるというスタイルは、降雪が年に数回あるかないかの非降雪地帯のユーザーにとっては荷が重い。

そこで着実にシェアを伸ばしているのがオールシーズンタイヤだが、日本の市場を牽引しているのは2016年にVECTOR 4SEASONSを発売したグッドイヤーだろう。ドライやウエットの舗装路など普段の走り、ちょっとした降雪など、性能のバランスが想像以上に優れていて評価が高く、あっという間に人気商品となったからだ。

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履き替えの手間がいらず、タイヤの保管場所に頭を悩ませることもないからカーライフのストレスを低減してくれる。

欧州で開発されるVECTOR 4SEASONSは、現地で冬用タイヤとして認められる「スノーフレークマーク」がサイドウォールに表記され、日本の冬タイヤ規制時でも走行可能となっている。

そのVECTOR 4SEASONSも、昨夏には進化した「VECTOR 4SEASONS GEN-3」が加わった。

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オールシーズンタイヤのパイオニア、グッドイヤーが販売する「VECTOR 4SEASONS」シリーズに、新たに上級ラインの「GEN-3」と「GEN-3 SUV」が加わった。
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今回プジョー2008に装着したのは、215/60R17サイズのVECTOR 4SEASONS GEN-3。

冬性能も夏性能も従来モデルを上回るというが、今回はドライの街中や郊外路、高速道路、それにちょっとしたラフロードを走って夏性能を確かめることにした。

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テストカーとしてチョイスしたのはプジョー2008 GTブルーHDi。BセグメントのコンパクトなクロスオーバーSUVで1.5Lディーゼルを搭載したモデルだ。

出来のいいクルマ タイヤも妥協したくない

じつはVECTOR 4SEASONS GEN-3にはSUV用モデルもあるのだが、2008に合うサイズは通常のモデルのほう。ハッチバックをちょっとだけ背高にしたと言える2008は、一般的な乗用車用サイズだからだ。

プジョーコンパクトカー造りにおいては右に出る者がいないほど優秀で、2008もBセグメントとしてはパワートレイン、シャシー、静粛性なども高評価なモデル。

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とくにどっしりと落ち着いた乗り味は印象的で、CセグメントやDセグメントにもひけをとらないほど。

以前のプジョーのイメージほどにはサスペンションはソフトタッチではなく、路面の凹凸を通過するとやや引き締まったフィーリングなのだが、ダンピングが効いているので上下動の収束が素早く、フラットな姿勢を保つ。それでいて、不快な硬さを感じさせないのが巧みなところだ。

クルマの良さを活かせるワケ

そういった特性のシャシーは、タイヤがしっかりしていないと旨みが落ちてしまうものだが、VECTOR 4SEASONS GEN-3は標準装着のサマータイヤとほとんどかわらない乗り味だった。

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VECTOR 4SEASONSの代名詞でもあるV字のトレットパターン。GEN-3ではショルダーブロックアンダートレッドを強固にし、タイヤの変形を抑えてハンドリング性能を高めている。

とくに、ステアリングを切り込んだときの“遅れのない反応”、切り増しに対して“舵が効く感覚”は印象的とさえ言える。

従来に比べると、トレッド部が高剛性化されていて全体的なしっかり感が向上した。

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また、ショルダーブロックが強固になっていること、グルーブに設けられたブレードがブロック間をお互いに支え合う3Dトレッドテクノロジーによって、コーナリング時のタイヤ変形が少ないことが功を奏しているのだ。

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以前にクローズドコースでスラローム等を試したこともあるが、そこでも進化は明らかに感じられたが、リアルワールドで走らせても印象にかわりはない。2008のレベルの高いシャシー性能とのマッチングも良好だ。

もう1つの驚きは静粛性の高さだ。

週末の「過ごし方」 広げるのもタイヤ次第

オールシーズンタイヤはパターンノイズやロードノイズがやや大きいというイメージを覆していて、ザラザラと荒れた路面でも耳障りな高周波ノイズがない。

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ゴーガーという低周波なノイズは聞こえてくるが、むしろ路面状況を伝えてくる自然な感覚だ。知らないで乗っていたらサマータイヤと勘違いするだろう。

今回は、キャンプなどアウトドアに出かけることを想定してラフロードにも足を踏み入れてみた。

突然の雪に…だけではない M+S性能

砂利の多い路面、水たまりのある泥濘路なども走ったが、グニャグニャとした滑りやすい路面でもタイヤがしっかりと食い込んでくれる感覚があって頼もしい。

さすがはM+S(マッド+スノー)表記のあるタイヤだけあって、ラフロードでの性能はサマータイヤ以上なのだ。

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泥濘地で心強いのが「M+S」のマーク。アウトドアの楽しみ方を広げてくれるはずだ。その隣が、高速道路の冬タイヤ規制でも走行を許される「スノーフレークマーク」。
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ちなみにプジョーSUVであっても基本はFF(PHEVを除く)。以前に、その理由をエンジニアに確かめたことがあるが、プジョーはとくにショックアブソーバーの性能に自信があり、それゆえの高いシャシー性能と現代の優れたESP等の電子制御を組み合わせれば十分な性能が実現可能で、軽量シンプルでもあるとのことだった。

2008にもアドバンスグリップコントロールが装備されていて、ノーマル、スノー、マッド、サンド、オフ(ESC解除)と5つのモードとヒルディセントコントロールが用意され、路面に合わせた適切な制御を得られる。

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実際にFFとしては高いラフロード性能があり、VECTOR 4SEASONS GEN-3との組み合わせはアクティビティを高めてくれるはずだ。

今回は砂利の多い路面だったが、タイヤの溝にはまった石を遠心力で排出するセルフクリーニング性能に優れているのもVECTOR 4SEASONS GEN-3の嬉しい特徴だった。

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夏性能に関してはサマータイヤとほとんどかわらず、ラフロードでは頼もしい性能を発揮してくれるVECTOR 4SEASONS GEN-3は、SUVおよびアウトドアが人気となっている昨今にぴったりのモデルだろう。

スタッドレスタイヤのように履き替える手間がなくて便利だね、というだけではなく、GEN-3への進化によって独自の強みを持つにいたったのだ。

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雪だけじゃない! オールシーズンタイヤ「VECTOR 4SEASONS」 GEN-3の進化点を探る