西村ツチカの漫画『北極百貨店のコンシェルジュさん』(小学館)がアニメ映画化され、今秋公開されることが決まった。

【写真】脚本は『凪のお暇』の大島里美 映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』ロゴ

 本作は、お客様は全て動物という不思議な百貨店「北極百貨店」を舞台に、新人コンシェルジュ・秋乃と、“特別な”お客様たちとの間で繰り広げられるファンタジーストーリー。原作漫画は小学館「ビッグコミック増刊号」で2017年から連載され、「第25回文化庁メディア芸術祭 マンガ部門 優秀賞」を受賞した。

 監督は、『パプリカ』(2006)、『風立ちぬ』(2013)など多くの作品に原画として参加し、『ボールルームへようこそ』(MBS/2017)でテレビアニメ初監督を務めた板津匡覧が、初の劇場版アニメ監督を務める。脚本は、第1回市川森一脚本賞を受賞した『恋するハエ女』(NHK/2012)や、『忘却のサチコ』(テレビ東京2018)、『凪のお暇』(TBS/2019)などを手掛けた大島里美。制作はProduction I.G

 ティザービジュアルには、北極百貨店のショーウィンドーから笑顔をのぞかせるコンシェルジュ・秋乃と、ショーウィンドーをのぞくようにこちらに背を向けるスーツ姿の謎のペンギン・エルルが描かれている。さまざまな事情を持つ動物のお客様が集う北極百貨店で、秋乃をはじめとする百貨店スタッフがどんなお客様に出会い、問題を解決していくのか、物語の展開が気になるビジュアルとなっている。

 板津監督は「大好きな西村ツチカ作品を映像化できて光栄に思っております。『他者と関わることの困難』主人公、秋乃が体験するのは多くの人が直面する課題だと思います。困難を象徴する多彩な動物たちを、原作そのままのシンプルな絵作りと繊細なディテール、豊かなアニメーションで描くことを目指して制作しました。多くの方に見ていただけると嬉しいです。日常の困難に向かう大人たち。動物が大好きな子供たちにも」とコメント。

 脚本の大島は「北極百貨店を訪れるどこか他人には思えない動物のお客様たち。お客様に寄り添い、精一杯もてなそうとする新人コンシェルジュさん。楽しくて、不思議で、あたたかくて、考えさせられる。この映画を観て、大切な誰かや自分を想って、笑顔になっていただけたら、とても嬉しいです」としている。

 アニメ映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』は今秋公開。

映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』ティザービジュアル (C)2023西村ツチカ/小学館/「北極百貨店のコンシェルジュさん」製作委員会