ラ・リーガ第31節、ジローナvsレアル・マドリーが25日にエスタディ・モンティリビで行われ、ホームのジローナが4-2で勝利した。

前節の首位チームの勝利によって逆転でのプリメーラ連覇の可能性がほぼ潰えた2位のマドリーは、コパ・デル・レイ、チャンピオンズリーグの2冠達成に向けて完全にシフト。引き続き過密日程が続く中、11位のジローナ(勝ち点38)とのアウェイゲームでは2-0で勝利したセルタ戦から先発5人を変更。体調不良の守護神クルトワに代わって控えGKルニンがスタメンに入ったほか、サスペンションのセバージョスやベンゼマ、カマヴィンガがメンバーを外れ、カルバハルやモドリッチクロースロドリゴが起用された。

立ち上がりからボールを握って押し込むマドリーは、開始6分にバルベルデの鋭いミドルシュートで最初の枠内シュートを記録。以降も優勢に試合を運んだが、一瞬の隙から先制点を奪われる。

12分、ボックス左に抜け出したマルティンのマイナスの短い落としをミゲル・グティエレスが左足ダイレクトで折り返すと、ゴール前でフリーとなったカステリャノスが頭で合わせた。

相手のファーストシュートでゴールを割られたマドリーはすぐさま反撃を開始。ヴィニシウスが再三の切れ味鋭い仕掛けでボックス内を深くえぐってマイナスのパスからチャンスを演出するが、ロドリゴらが仕留め切れない。

すると、堅守速攻から虎視眈々と2点目を狙っていたホームチームが再び見事な決定力を発揮した。24分、自陣右サイドでのスローインの流れからアルナウ・マルティネスが背後を狙ったロングボールを蹴り込む。これに反応したカステリャノスがDFミリトンの背後を完璧に取って抜け出すと、うまくミリトンをブロックしながら右足のシュートでGKルニンの股間を抜いてドブレーテを達成した。

まるで消化試合のような集中力の欠如から以降も簡単に背後を取られるなど、らしくないプレーが続くアウェイチーム。それでも、圧倒的な個の力で前半の内に1点を返す。34分、セットプレーの二次攻撃からボックス手前右角でアセンシオが左足で入れたクロスを、ファーにフリーで飛び込んだヴィニシウスが頭でニア下を破り、今季のリーグ戦ゴール数を二桁に乗せた。

この若きエースのゴールをきっかけに一気に追いつきたいマドリーだったが、70%を超えるボール支配率で相手を自陣深くに押し込めるものの、モドリッチロドリゴがらしくないミスを犯すなど得点以降は最後の精度を欠く。逆に、守備一辺倒ではないジローナにカウンターから幾度かピンチを招くが、ヤン・コウトらのシュートミスに救われて3失点目は回避した。

ハーフタイムのアンチェロッティ監督の修正に注目が集まった後半立ち上がりだったが、イケイケのジローナがいきなり出ばなを挫く。キックオフ直後の46分、右サイドで縦に仕掛けたヤン・コウトの低くて速いクロスをニアのマルティンがスルー。ゴール前で完全にフリーとなったカステリャノスが右足で冷静に合わせてトリプレーテを達成。

この痛恨の失点で完全にゲームプランが崩れたマドリーは、前半のようになかなか攻撃に出ることができず。さらに、62分には相手右CKの素早いリスタートに反応が遅れると、ゴール前に上がったクロスをカステリャノスに頭で叩き込まれ、21世紀のプリメーラでは初となるポーケルを許した。

これでいよいよ敗色濃厚となったエル・ブランコは、ナチョに続いてモドリッチ、79分にはロドリゴとカルバハルを諦めてカマヴィンガ、チュアメニ、マリアーノ、ルーカス・バスケスとフレッシュな選手を続けてピッチへ送り込む。

だが、攻守両面で高い集中力を保つジローナ相手にゴールが遠い。それでも、85分にはマリアーノとヴィニシウスの左サイドでの積極な仕掛けから、最後はゴール前のルーカス・バスケスがヴィニシウスのプルバックを冷静にダイレクトで流し込み、後半最初のゴールを奪った。

その後も勝ち点1を目指して攻め続けたマドリーだったが、専守防衛の構えを見せるホームチームのゴールをこじ開けることはできず。この結果、一部主力温存の影響もあって敵地で完敗のマドリーは公式戦連勝が「4」でストップし、4季ぶりの優勝を目指すバルセロナアシストする形となった。

準決勝はレアル・マドリーvsマン・シティ、インテルvsミラン
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