鈴木京香が、7月期の木曜劇場「この素晴らしき世界」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)で主演を務めることが発表された。さらに、木村佳乃、沢村一樹マキタスポーツが共演することも明らかになった。

【写真】「この素晴らしき世界」に出演する木村佳乃、沢村一樹、マキタスポーツ

■平凡な主婦がある日を境に女優になりすまして生活を送ることに

完全オリジナルストーリーとなる同ドラマは、スーパーマーケットでパートとして働き、夫との関係は冷め切ってしまった主婦・浜岡妙子(はまおか・たえこ/鈴木)が、ある日を境に大女優・若菜絹代(わかな・きぬよ/鈴木)になりすまして生活を送ることになる“なりすましコメディー”。ストーリー前半は、平凡な主婦が家族にも内緒で女優の替え玉を演じるドタバタ劇となるが、後半になるにつれ、芸能界や一般社会の不正や矛盾に立ち向かっていく社会派ドラマとなる。

■鈴木京香、木村佳乃、沢村一樹マキタスポーツの役どころ

鈴木演じる浜岡妙子(52)は、マキタスポーツ演じる年上の夫・浜岡陽一(はまおか・よういち)と息子のあきらと暮らす平凡な主婦。子育てとパートに追われながら、これといった趣味もなくただただ生きてきた。主婦業とパートをこなすも、陽一とあきらから「お前は社会を知らない」と低く見られる日々。そんな中、妙子はパート先や日常生活の中で誰かに尾けられているような、監視されているような、妙な視線を感じるように。陽一に相談するも「意味なく不安になるのも更年期なんじゃ…」とまったく取り合ってもらえずにいた。

視線を感じるようになってから二週間ほどたったある日、妙子の前に女優・若菜絹代の事務所関係者である西條隼人(さいじょう・はやと)が現れる。西條は若菜が週刊誌のスキャンダルがきっかけで国外へ失踪してしまったことを伝え、その若菜の身代わりとしてスキャンダルの釈明会見に出席してほしいと妙子に頼む。事務所関係者も認めるほど、妙子と若菜は顔だけでなく声までもがそっくりだった。突拍子もない内容に妙子は断るも、身代わりを務めることで得られる高額な報酬が頭から離れないでいた。

後日、西條らの説得と高額報酬につられて会見に出席することになった妙子。会見当日、木村が演じる若菜が所属するプロダクションの社長・比嘉莉湖(ひが・りこ)と、沢村が演じる若菜の夫・水田夏雄(みずた・なつお)と出会い、会見本番を迎える。

小田和正の新曲「what's your message?」が主題歌に

同ドラマの主題歌は、小田和正の「what's your message?」に決定。同曲は、同ドラマのために書き下ろされた新曲となり、小田がフジテレビ作品の主題歌を担当するのは2011年放送の「それでも、生きてゆく」以来約12年ぶりとなる。そんな小田の新曲「what's your message?」は4月26日(水)より配信が開始される。

小田は、1969年オフコースを結成。1970年にはプロとして音楽活動を開始し、「愛を止めないで」「さよなら」「言葉にできない」などのヒット曲を発表。日本の音楽シーンにさまざまな記録を残しつつ、1989年2月に行った東京ドーム公演を最後にオフコースは解散。その後、プロデュース活動を経てソロとしてアーティスト活動を再開。1991年に発表したシングル「ラブ・ストーリーは突然に」は270万枚を超える大ヒットを記録し、2002年に発表したベストアルバム「自己ベスト」は、売上枚数300万枚を越え、発売から500週チャートにランクインするという史上初の快挙を成し遂げる。そして、5月3日(水)から「明治安田生命Presents こんどこそ、君と!!Kazumasa Oda Tour 2023」を開催。福井のサンドーム福井を皮切りに、8月の神奈川横浜アリーナまで9会場18公演を行う予定だ。

■鈴木京香のコメント

――フジテレビ連続ドラマ主演は約20年ぶりです。

もう20年もたつのですね。時が過ぎてゆく早さに驚いています。おかげさまでこれまでもすてきなドラマにたくさん参加させていただきました。連続ドラマの現場でどれほどのいい時間を過ごさせていただいてきたのかと、改めて感謝の気持ちが湧いてきます。今作は20年前といわず、35年前くらいの気持ちに戻って“この素晴らしきドラマ”を楽しみたいと思っています。

――今作は二人一役、二重生活がキーワードとなります。

一人二役を演じるのは初めてです。外見的な違いを工夫することも楽しいですし、それぞれの女性の生きてきた人生の違い、考え方の違い、愛情の持ち方の違いを、表情やしぐさだけでも再現できたら。そして最終話ではそれぞれが違う世界を知り、ほんの少し成長できたらいいですね。

――台本を読んでみての感想を教えてください。

懐かしいようで新しいドラマになると思いました。ヒューマンドラマでありサスペンスドラマであり、業界ドラマでもあり…どうぞご期待ください。

――撮影で楽しみなことはありますか?

佳乃さんとは今回で二度目の共演になります。前回とはお互い全く違うキャラクターですから、ご一緒するのがとても楽しみですし、いつも現場を盛り上げてくださる沢村さん、マキタスポーツさんと、みんなでいたわり合いながら(笑)、夏の暑さに負けず撮影を進めていきたいと思います。

■木村佳乃のコメント

今まで、仕事上、いろいろなタイプの女性社長に接する機会がございました。今回は、今までの経験を生かし、女性が芸能事務所の社長をやる上での困難、またやりがいなどをしっかりと表現するのが私の役割と思っております。

また、以前もご一緒させていただいたことがございますが、今回は鈴木京香さんと二人のシーンがたくさんあり尊敬する先輩なので、とっても楽しみにしております!

ストーリーはまさに、芸能界の裏側が描かれており、大変興味深く読みました。そしてなんと、初のバーバ役でとってもうれしいです!

沢村一樹のコメント

あれ?木曜夜10時枠の出演っていつ以来だっけ…?と思い、調べたら鈴木京香さんとの初共演「彼女たちの結婚」「白い巨塔」以来20年ぶりでした。京香さん、木村佳乃さんとは何度か結婚した仲なので、チームワークのいい作品をお届けできるのでは。また、初共演のマキタスポーツさんの味のあるお芝居を間近で見られるのも楽しみです!

出来上がった台本は、あっという間に読み終えてしまいました。コメディーでもあり、サスペンスでもあるので平野(眞)監督の演出が楽しみです。ネタバレにならない範囲でお答えすると…私の役は、かなり怪しいです。

マキタスポーツのコメント

俳優を本格的に始めて10年以上になりますが、フジテレビで初のレギュラードラマが決まり、非常に光栄でした。また完全オリジナル脚本というのも楽しみです。

皆さんとじっくり共演したことはないので、どのシーンも楽しみにしています。特に鈴木京香さんとは夫婦役ということで一緒のシーンが多いので、どういった夫婦になるのか楽しみにしています。普通の主婦が現実ではあり得ないことに巻き込まれていくコメディードラマですが、そのコメディーの中にあるリアリティーをどう伝えるかが面白いし、大切だなと思っています。

私の役は典型的なダメな夫であり、父親だと思います。でも、そうした人間が一つ屋根の下にいた妻が秘密を抱えて変化していく姿に気付いて狼狽(うろた)えたり、どういう反応をするのかは楽しみにしていただきたいと思います。

小田和正のコメント

ドラマの主題歌を書くことになった。“コメディー”だと言う。楽しい曲がいいと言うことだろうか。しかし、気をつけなければいけない。コメディーにこそ強いメッセージが隠されている。台本を眺めつつ書いた。「what’s your message?」という曲になった。

■プロデュース・鈴木吉弘氏のコメント

完全オリジナルで、大人のためのコメディードラマを作りたいと思いました。木曜日の夜に、家族でケラケラと笑いながら、楽しんでいただけたらと思います。

日本最高峰のコメディエンヌ・鈴木京香さんを主演に、木村佳乃さん、沢村一樹さん、マキタスポーツさんという演技派の方々との掛け合いが、毎週繰り広げられることになります。きっと痛快で軽妙な、素晴らしい世界観を作り上げてくれるだろうと、今から撮影が楽しみでなりません。

(担当作品で)小田和正さんに主題歌を書いていただくのは(2002放送の)「恋ノチカラ」の「キラキラ」以来。今回も作品に寄り添った素敵な歌を届けていただきました。

「この素晴らしき世界」で主演を務める鈴木京香/※提供写真