アラミド繊維紙メーカーの煙台民士達特殊紙業(833394/北京)が4月25日、北京証券取引所に新規上場した。公開価格6.55元に対し、初値は60.31%高い10.50元だった。終値は同68.70%高い11.05元だった。
 
 同社は2009年設立。アラミド(全芳香族ポリアミド)繊維紙およびその派生品の研究開発、生産、販売を主業務とする。アラミド繊維紙は高い強度のほか、高温に強く燃えにくい、絶縁性が高い、腐食や放射線に強いといったさまざまな特性を持ち、電力・電気、航空宇宙、軌道交通、新エネルギー、電子通信、国防などさまざまな分野で利用されている。中国企業として初めて国産アラミド繊維紙の大規模生産を実現し、アラミド繊維紙製品の世界市場シェアはデュポンに継ぐ世界2位の10%となっている。
 
 22年12月期の売上高は2億8207万元(前期比29.48%増)、純利益は6341万元(同70.10%増)。
 
 新規上場に伴い調達予定の2億9770万元(約58億円)は、約72%の2億1370万元を新型機能紙基本材料産業化プロジェクトに、約13%の4000万元を研究開発センタープロジェクトに、約15%の4400万元を流動資金の補充に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【北京IPO】アラミド繊維紙大手の煙台民士達特殊紙業、初値は公開価格を60.31%上回る10.5元