プレミアリーグ第33節、マンチェスター・シティvsアーセナルが、日本時間26日28:00にエティハド・スタジアムでキックオフされる。今シーズンのプレミアリーグの覇権争いを決定づけるミッドウィーク開催の頂上決戦だ。

目下リーグ6連勝中と、連覇を果たした直近2シーズンと同様にシーズン終盤戦に無類の強さを見せる2位のシティ(勝ち点70)。また、週末に行われたFAカップ準決勝ではチャンピオンシップ(イングランド2部)で2位に位置するシェフィールド・ユナイテッドを相手にFWマフレズのハットトリックの活躍で3-0の完勝。一部主力に完全休養を与えた上、後半序盤に試合を決めたことで、その他の主力も早めにベンチへ下げる余裕の戦いぶりで、ホームでの頂上決戦へ大きな弾みを付けた。

一方、首位のアーセナル(勝ち点75)は今年2月半ばのシティ戦敗戦後から圧巻の7連勝を達成し、一時は19シーズンぶりのリーグ制覇は有力かに思われた。しかし、直近3試合ではリバプール、ウェストハムとのアウェイゲームでいずれも2点差を追いつかれての2-2のドロー。前節のホームゲームでは最下位サウサンプトン相手に弾みを付ける勝利を目指したが、守護神ラムズデールの痛恨ミスもあったまずい試合の入りで2点のビハインドを背負うと、後半の猛攻で2点差を追いついたが、厳しい3-3のドロー。これが優勝への重圧か、頂上決戦を前に痛恨の3試合連続ドローとなった。

なお、両チームは今季のFAカップとリーグ戦で2試合対戦しており、シティがそれぞれ1-0、3-1で勝利を収めている。また、シティはリーグ戦での対アーセナルのホームゲームは目下6連勝中と圧倒的な強さを誇っている。

前回対戦では勝ち点で下回り、消化試合が多かったシティが勝利必須の状況で臨んだ頂上決戦だが、今回の試合では2試合未消化に加えて得失点差で大きなアドバンテージを持つシティが優位に立つ。そのため、自力での優勝に向けてアーセナルは鬼門エティハドでの勝利が必須となる一方、負ければ優勝が大きく遠のくだけに試合状況次第で臨機応変な戦い方が必要となる。

マンチェスター・シティ
【3-2-4-1】
▽予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.

GK:エデルソン
DF:アカンジ、ルベン・ディアス、ラポルテ
MF:ストーンズ、ロドリ
MF:ベルナルド・シウバデ・ブライネ、ギュンドアン、グリーリッシュ
FW:ハーランド

負傷者:DFアケ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者はバイエルン戦でハムストリングを痛めたアケが唯一の欠場者となる。

スタメンはバイエルン戦をベースに、アケの代役に同じ左利きのラポルテを配する見込みだ。守備を重視する場合はウォーカーを起用し、アカンジにアケの代役を任せる形も。また、前線ではブレイズ戦でハットトリックのマフレズをベルナルド・シウバに代えて起用する可能性も十二分にあるはずだ。

アーセナル
【4-3-3】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:ラムズデール
DF:ホワイト、ホールディング、ガブリエウ、ジンチェンコ
MF:ウーデゴール、トーマス、ジャカ
FW:サカ、ガブリエウ・ジェズス、マルティネッリ

負傷者:DF冨安健洋、サリバ、MFエルネニー、ジャカ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しては冨安とエルネニーの長期離脱組に加え、サリバの欠場が確定。一方で、前節のサウサンプトン戦を体調不良で欠場したジャカはトレーニングに復帰しており、起用できる可能性がある。

スタメンに関してはジャカが間に合わない場合、ファビオ・ヴィエイラかスミス・ロウが代役を担う見込み。また、前線ではサウサンプトン戦で流れを引き寄せる仕事を果たしたトロサールをスタートから起用するプランもありそうだ。

★注目選手
マンチェスター・シティ:FWアーリング・ハーランド
Getty Images

チームを勝利に導く偉業達成のゴール狙う。鳴り物入りでの加入となった今季ここまでは、公式戦42試合48ゴールと驚異的なペースでゴールを量産してきた22歳のノルウェー代表FW。

クラブのシーズン最多ゴール記録、プレミアリーグ所属選手のシーズン最多ゴール記録をすでに塗り替えてきた若きレコードブレイカーは、今回の頂上決戦で2017-18シーズンのリバプールFWモハメド・サラーと並んでいる38試合制でのリーグ最多ゴール記録(32ゴール)の更新を狙う。さらに、2ゴールを決めれば、アンディ・コールとアラン・シアラーが持つ42試合制でのリーグ最多ゴール記録(34ゴール)に並ぶ。

直近のブレイズ戦で出場連続ゴールが7試合で途切れたものの、リーグ戦では3試合連続ゴールと好調を維持。また、対アーセナルでは前回対戦でトドメの3点目を奪っており、良いイメージで臨めるはずだ。相手のバックラインではサリバ、冨安の不在でガブリエウを除き守備面でソリッドさを欠いており、中央だけでなくサイドに流れながら積極的に勝負を仕掛けたい。また、ここ最近ではデ・ブライネと並ぶ形でのプレッシングの強度、精度を欠く試合も散見されており、ビルドアップに優れるアウェイチームに対して、守備時のパフォーマンスも重要となる。

アーセナル:FWガブリエウ・ジェズス
Getty Images

古巣初対戦で強烈な恩返しなるか。今回の頂上決戦では前回対戦で唯一のゴールを挙げたサカやキャプテンのウーデゴール、怪物ハーランドと対峙するガブリエウらがキーマンとなる。だが、難攻不落のエティハドで勝利を挙げるためには、古巣初対戦のブラジル代表FWのパフォーマンスが重要となるはずだ。

昨夏、ハーランドに押し出される形で出場機会を求めてアーセナルに加入したジェズス。プレシーズンから早くも違いを見せつけたガナーズの新たな大砲はシーズン前半戦の攻撃を牽引した。

ただ、カタールW杯で負ったヒザの負傷で約4カ月に及ぶ長期離脱を経験。復帰後のリーグ戦6試合では3試合連続を含む4ゴールと、すぐさまフィットした姿を見せたが、チームが直近3試合連続ドローと勝ち切れなかった中で自身も勝負所で決め切れず、エースストライカーの仕事を果たせなかった。

したがって、今回の古巣初対戦では前線での起点づくりに守備面のハードワークという本来の仕事に加え、勝負所でのゴールという決定的な仕事が求められる。シティでは絶好調のアケ不在によって右サイドではサカが優位性を保てる可能性が高く、その若きエースとの連携から強烈な恩返し弾を見舞いたい。

準決勝はレアル・マドリーvsマン・シティ、インテルvsミラン
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