発売中の「月刊ザテレビジョン6月号」掲載の連載「草なぎ剛のお気楽大好き!Vol.292」では、撮影が始まった映画「碁盤斬り」より、春の京都での撮影エピソードや映画への意気込みを語ってくれた。

【画像を見る】春らしいイエローのセットアップに身を包む草なぎ

■「エネルギーがハンパない作品になってると思う」

映画「碁盤斬り」('24年公開予定)の撮影で京都に来ています。京都は僕も大好きな街。撮影所は久しぶりで、昔かたぎの職人が集まる独特の雰囲気がありますよね。京都には東映と松竹の撮影所が歩いて5分くらいの距離にあるんだけど、両方にセットを建てて、シーンごとに行き来してます。あと、観光地の東映太秦映画村まで足を延ばして夜のシーンを撮ったりして。観光客の方にも見られながら。隣で外国の方が「おー、サムライ、サムライ!」ってよく言ってる。僕もお土産の“東映太秦映画村バウムクーヘン”買っちゃった~。

■京都での撮影には縁がある

撮影所を満喫してます。結構、僕はここに縁があるんですよね。一番最初に来たのがドラマ「太閤記 サルと呼ばれた男」('03年フジテレビ系)で、僕は秀吉役。20年以上前かな。その後続けてドラマ「徳川綱吉 イヌと呼ばれた男」('04年フジテレビ系)もやって、時代劇じゃないけど「海峡を渡るバイオリン」('04年フジテレビ系)も京都だった。松竹撮影所で、ずぶぬれになって。「スペシャリスト」('13~'15年)のスペシャルも4本ここで撮ったんだよ。その後の連ドラ('16年、全てテレビ朝日系)は東京で撮ったんだけど、撮影所はもちろん京都市内でもよく撮影した。あれは8年ぐらい前かな、最後に来たのが。だから、めちゃくちゃ縁があるなと思って。(香取)慎吾ちゃんなんて来たことないんだって。(稲垣)吾郎さんも1、2回じゃない? そういうことを踏まえると、とても感慨深いなと。

京都の撮影所って、昔のままというか、部屋の区分けも、衣装を着付けるところ、カツラを着けるところ、と流れ作業で支度できるような感じで。今回はたまたま僕らの組だけだったけど、いろんな撮影が入ってると「白石組、第何スタジオへ」みたいに放送で知らせてくれるんだよ。それこそ「蒲田行進曲」みたいな感じで。「池田屋階段落ちに出演の皆さま、なんとかスタジオにお集まりください」って。実際つか(こうへい)さんは東映京都撮影所に来て「蒲田行進曲」を書いたんだよね。撮分のことを思い起こしてた。やっぱりつながっているんだよ。

■「森くんが頑張ってるから、僕も頑張ろうって本当に思うよ」

さて、最近うれしかったことを。やっぱりオートレーサー森且行くんが復帰戦で1番になったことですよね。良かったね。おめでとうだね。大ケガから2年3カ月、並大抵の努力じゃないと思う。とりあえずレース場に立てるだけで、順位関係なしにすごいことだと思うんだけど、出場できて、かつ1番になるって最高だよ。森くんとはちょこちょこ連絡は取っていて、森くんから「頑張ってるよ」って連絡くれたりもしてた。「罠の戦争」は見てくれてたみたいだし。僕は当日、京都で撮影中で、撮影後に誰かが上げていたツイートか何かで知ったんだけど。気になってたから良かった。森くんが頑張ってるから、僕も頑張ろうって本当に思うよ。森くんおめでとう。

そして、同じように僕の原動力となる、うちの愛犬レオンが3歳になりました。元気に育ってくれて、しかも誕生日が「罠の戦争」の最終回だったから特別な日になった。クルミレオンのためにも、ちゃんと僕も生きていかないといけないね。改めて、ありがとう。

「京都は僕も大好きな街」/撮影=諸永恒夫