プレミアリーグ第33節、ウェストハムvsリバプールが26日にロンドン・スタジアムで行われ、アウェイのリバプールが1-2で逆転勝利した。

久々リーグ連勝でヨーロッパコンペティション圏内に肉薄する7位のリバプールは、13位のウェストハムとのアウェイゲームに臨んだ。前節はノッティンガム・フォレスト相手にホームで2度のリードを追いつかれる拙い試合運びとなったが、ジョタとサラーの活躍によって3-2で競り勝った。

次節にトッテナムとのビッグマッチを控える中、公式戦3勝2分けと復調気配を見せる曲者ハマーズを相手に3連勝を狙った。クロップ監督はこのアウェイゲームに向けて先発1人を変更。コナテに代えてマティプを起用した以外、同じメンバーを継続した。

立ち上がりからアウェイのリバプールがボールを握る展開となったが、最初の決定機はホームのウェストハムに訪れる。5分、ファン・ダイクのビルドアップのミスを突いたボーウェンがボックス右で上げたクロスに中央フリーのアントニオが反応したが、ややボールが高く頭で合わせ切れない。

以降はリバプールも盛り返してイーブンの時間帯がしばらく続いたが、流れの中ではより効果的にフィニッシュへ繋げていたホームチームが先手を奪った。12分、左サイドでボールを持って仕掛けながらアントニオと2度に渡ってパス交換したパケタがボックス手前から豪快に右足を振ると、これがゴール左に突き刺さった。

寄せの甘さとマークの受け渡しの問題で手痛い失点を喫したクロップのチームは、すぐさま反撃を開始。流れの中ではなかなか良い形まで持ち込めずにいたが、18分にはペナルティアーク付近の密集でアレクサンダーアーノルドから足元に縦パスを受けたガクポが右足を一閃。低い弾道のシュートがゴール左下隅の完璧なコースに決まった。

互いに見事なミドルシュートでゴールを奪い合い、1-1のイーブンに戻った試合は引き続きボールを握ったリバプールが優勢に進めていく。27分にはバイタルエリアでのターンオーバーの応酬からボックス内に抜け出したジョタのボレーシュート、36分には左CKの場面でファン・ダイクが際どいヘディングシュートを放っていく。

何とかリバプールの攻勢を凌いだウェストハムも前半終盤にかけて畳みかける攻めでスタジアムを沸かしていく。40分過ぎには右サイドでボーウェン、パケタのタッチライン際の鮮やかな繋ぎで一気に局面を打開。左への展開から最後はベンラーマの折り返しにファーのアントニオが飛び込むが、わずかに合わない。さらに、セットプレーやカウンターからアントニオ、パケタにボックス内での決定機が訪れたが、リバプールの集中した守備を再びこじ開けるまでには至らず。

互いに狙いとする形を随所に披露した見応え十分の前半を経て試合は1-1のまま後半に突入。前半の流れを踏襲する形での攻防が続く中、押し気味に進めていたウェストハムは55分、右サイドで相手の背後を取ったボーウェンが見事な左足のコントロールシュートでゴールネットを揺らすが、これはVARの介入の結果、微妙なオフサイド判定に。

何とか失点を回避したリバプールは直後の59分、ヘンダーソンと2戦連発中だったジョタを下げてチアゴ、ルイス・ディアスを同時投入。連戦でのコンディションに配慮しつつ、異なる特徴を持つ選手の投入で流れに変化を加えようと試みる。

すると、徐々に押し込む時間帯を増やしたアウェイチームは、久々の起用となったベテランDFが大きな仕事を果たす。67分、続けて得た左CKの場面でキッカーのロバートソンの左足アウトスウィングの鋭いクロスをニアにフリーで入り込んだマティプがストロングヘッドで叩き込んだ。

この試合初めてビハインドを負ったウェストハムは直後にアントニオとベンラーマを下げてイングス、コルネと前線のアタッカーを入れ替える。ここからウェストハムはリスクを冒して攻撃に出ると、運動量が落ち始めたリバプールを押し込むことに成功。その流れでコルネやボーウェンが幾度か際どいシーンを作り出すが、決め切れない。

その後、試合は最少得点差のまま最終盤に突入。そういった中、88分にはボックス内でイングスの蹴ったボールがチアゴの左手に直撃。ボールは完全に身体から離れていたものの、バランスを崩した状態での支え手への接触と判断されたことでノーファウルの判定。リバプールは土壇場でのPK献上を回避した。

そして、試合はこのままアウェイチームが逃げ切り、2試合連続の接戦を何とかモノにしたリバプールが3連勝で暫定6位に浮上した。

準決勝はレアル・マドリーvsマン・シティ、インテルvsミラン
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