戦闘中でもアプリのアップデートが可能に?

陸・海・空すべての分野に関係

BAEシステムズは2023年4月14日、デジタル防衛能力の分野における戦略的合意をMicrosoftマイクロソフト)と締結したと発表しました。

説明によると、このコラボレーションにより軍隊および政府向けの複雑なデジタルシステムを構築する場合などでBAEシステムズの知識と、Azure Cloud プラットフォームを基盤とするアプリケーション開発に対するMicrosoft のアプローチが統合されるとのこと。

クラウド技術は、「テンペスト」の名で知られる次期戦闘機共同開発計画「FCAS」(将来戦闘航空システム)などの大規模な多国籍防衛プロジェクトにおけるパートナー企業とのコラボレーションを支援するだけでなく、軍事作戦の最中に要求される、異なるさまざまなデータソースをより簡単に組み合わせ、分析するようなときにも利用することができます。

今回のBAEシステムズとMicrosoftのコラボレーションにより、軍隊および政府向けの複雑なデジタルシステム構築にさいして、前者がこれまで蓄積してきた知見と、長年アプリケーション開発を行ってきた後者のノウハウが統合されるようになるそう。

陸海空どの分野においても、常に変化する脅威に直面しているため、これらの脅威を認識して対抗するためにはデジタルシステムを定期的に更新する必要があります。今回のコラボレーションの一環として、両社はAzure Cloudを使ったアプローチによって、飛行中の無人航空機に新しいソフトウェアを展開できるシステムのソフトウェア設計、開発、テストを加速させるとのこと。

クラウドを活用したこのアプローチによって、今後、運用中の軍用プラットフォームについてもソフトウェアの開発・展開をスピードアップさせることが可能になるとしています。

なお、BAEシステムズは、日本がイギリスイタリアとともに共同開発することを決めている「GCAP」(Global Combat Air Programme:グローバル戦闘航空プログラム)にも深く関与しています。

日英伊が共同開発する次期戦闘機のイメージCG。このプロジェクトにもBAEはかかわっている(画像:防衛省)。