「最近、月経パターンが予測できない!」「生理が月に2回もきて、ナプキンが手放せない」という悩みを抱えている40代の女性も多いのではないでしょうか。40代の生理周期の乱れは、更年期の前段階「プレ更年期」のサインかもしれません。

今回は、不調を感じ始めた生理周期の乱れの原因と、今日からすぐに始められるセルフケアをご紹介します。

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1.40代は生理周期が乱れやすい

40代は、生理周期が乱れたり、月経量が少なくなったりし始めます。このような変化は、女性ホルモンが穏やかに減少し始める「プレ更年期」の可能性があります。プレ更年期に差しかかると女性ホルモンの働きが不安定になり、これまでホルモンで守られていた不調が表面化してしまうのです。

生理不順の対策として、女性ホルモンのバランスを整える生活を意識することが大切です。(※1)

2.プレ更年期のホルモンバランスを整える方法

ここからは、プレ更年期におすすめのセルフケアを3つご紹介します。

2-1.女性ホルモンのバランスを整える栄養素を摂る
プレ更年期では、女性ホルモンのバランスを整える栄養素を積極的に摂ることがおすすめです。

女性ホルモンと似た働きのあるイソフラボンを含む大豆製品や、不安やストレス緩和が期待できる青魚、ビタミン豊富で美容にもかかせない緑黄色野菜など、バランスのよい食事を心がけましょう。

2-2.からだを冷えから守る
ホルモンバランスを整えるためには、からだの冷え対策も重要になります。

冷え性に悩む女性には、とくに半身浴がおすすめです。38℃程のお湯に20分程度浸かります。血行がよくなることで、ホルモンバランスを整えることに期待ができます。

2-3.リラックスする習慣をつける
ホルモンバランスを整えるうえで、ストレスの軽減は欠かせません。

呼吸を意識するだけでも、リラックスにつながります。軽く目を閉じ、呼吸にのみ集中します。4秒かけて鼻から息を吸い、8秒かけて鼻からゆっくりと息を吐きます。毎日5分程度行うことで、イライラの解消や質のよい睡眠などの効果が期待でき、プレ更年期の症状の緩和にもつながります。

また、ときにはスマホやパソコンから離れて、読書をするのもおすすめです。小説やマンガや雑誌、自分の好きなジャンルの本を読んでリラックスしてみましょう。

3.女性ホルモンを整えるには漢方もおすすめ

プレ更年期による生理不順の治療には、主に漢方薬やホルモン療法を行います。

自然由来の生薬で配合された漢方薬は、一般的に副作用が少ないといわれています。

生理不順の改善には、

・血流を改善して子宮や卵巣に栄養を届け、子宮の働きを回復する
・冷え、疲労によるホルモンバランスの乱れを改善する

といった漢方薬を選びます。

生理不順は妊娠や更年期障害にも大きくかかわってくるため、早めの対応が大切です。

<女性ホルモンの乱れにおすすめの漢方薬

温経湯(うんけいとう)
冷え症で、手足がほてる方に。血液を補い、流れをよくすることで生殖器系の機能を高め、月経不順や更年期障害などの女性特有の症状に用いられます。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
手足は冷えるのに顔はほてっていて、しっかりした体格の方に。下腹部にたまった「血(栄養)」を取り除くことで、婦人科系の働きを整え、更年期障害、月経痛、月経不順、肩こりや冷えのぼせなどを解消します。

漢方薬を選ぶときには、自身の体質に合ったものを選ぶことがとくに大切です。安心して漢方薬を飲むためにも、まずは漢方専門の医師や薬剤師に相談してみましょう。

●あんしん漢方

4.女性ホルモンを整えて素敵な毎日を!

40代は不調を抱えながら、仕事、家事、子育てなど忙しい日々が続きホルモンバランスが崩れるため、生理周期が乱れやすいです。女性ホルモンを整えて、プレ更年期を素敵に乗り越えましょう。

また、ご自身のライフプランを守るためには、婦人科受診を習慣化することも大切です。

参考サイト:
(※1)女性の健康推進室 ヘルスケアラボWEBサイト「更年期障害とは?厚生労働省研究班

[文:あんしん漢方]

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 碇 純子(いかり すみこ)

薬剤師漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。

世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。

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