新庄監督も投手陣のやりくりに頭を悩ませている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 日本ハムは27日、コディ・ポンセ投手がリハビリのため米国へ一時帰国したと発表した。6月中旬に再来日する予定とした。

 ポンセは今月4日のロッテ戦に登板し、降板後、左膝に違和感を訴え、登録抹消。精密検査の結果「左大腿四頭筋腱付着部分断裂」と判明。復帰まで4週間の見通しとなっていたが当初より復帰が2か月近く遅れることになる。

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 すでにチームでは22日にジョン・ガント投手が右ひじ治療のため一時帰国したばかり。ガントは昨年メジャー通算173試合登板、24勝の実績をひっさげて、年俸2億4000万円で入団。しかし右肘の負傷でシーズンでは1試合も登板できず。それでもフロントは再契約に踏み切った経緯がある。

 ガントは今年も制球難も影響し、二軍スタートとなっていた。その後、故障が発覚し、帰国。さらに昨年はノーヒットノーランも達成したポンセが4月中に異例の帰国となると、関わるフロントの姿勢も問われている。

 相次ぐ外国人投手の「リハビリ帰国」には、SNS上ではファンの間からも「完全になめられている」「フロントは何をやっているの?」など厳しい意見が噴出している。外国人選手が故障したときでも多くの球団では球団下で管理しながら復帰を見守るのが通例となっている。途中帰国の場合は、本人の意思を受け、退団措置を取ることも多く、あくまでリハビリを兼ねたこの帰国ラッシュには疑問の目も向けられている。

 ガントは昨年と今季2年合わせて、2億9000万円、ポンセの今季年俸はチームトップとなる1億8000万円となっている。先に選手会が発表した「契約更改の満足度アンケート」では11位となった日本ハム。若手が多く年俸が抑えられているチームの中では間違いなく高額の部類に入る選手が「働かない」となれば、チーム内の不満を生むことにもつながりかねない。

 指揮を執る新庄監督はフロントに対しすでに補強要請も出している。鳴り物入りで開場した新球場に足を運ぶファンに報いるためにも現場、フロントが一体化してチーム浮上に取り組む必要がありそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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