プレミアリーグ第34節、リバプールvsトッテナムが、日本時間30日24:30にアンフィールドでキックオフされる。逆転トップ4へわずかに望み残すレッズと、新体制初白星を目指すスパーズが激突する注目の名門対決だ。

逆転でのトップ4フィニッシュへわずかながら可能性を残す7位のリバプール(勝ち点53)。前節はアウェイで復調のウェストハムと対戦。先制点を許す難しい入りとなったが、FWガクポの見事なミドルシュートで早々にスコアをタイに戻すと、後半半ばにはDFマティプの豪快なヘディングシュートで逆転に成功。以降は再三のピンチやボックス内での微妙なハンドがお咎めなしに終わる幸運もあって2-1の勝利。ノッティンガム・フォレスト戦に続き接戦をモノにして3連勝を達成した。

今季最後の対ビッグ6戦で2度目の4連勝を狙うクロップのチームは、日程面、アンフィールドでのホームアドバンテージを考えれば、圧倒的に相性が良い、“お得意様”相手に勝ち点3は堅いが、シーズンを通じて守備面で見せる隙を突かれて敗れた場合、トップ4レースから即脱落となる重要な一戦となる。

一方、5位のトッテナム(勝ち点54)は2連敗にステッリーニ暫定監督解任と、泥沼の状況で臨んだ前節に天敵であるマンチェスター・ユナイテッドと対戦。前半の入りと終わりにゴールを決められる厳しい戦いを強いられたが、ヘッドダウンせずに後半もアグレッシブに臨むと、逆転までは持って行けなかったが、DFペドロ・ポロとFWソン・フンミンのゴールで2点差を追いついてドローに持ち込んだ。

シックスポインターで勝利を逃し、逆転でのトップ4フィニッシュの可能性はほぼ潰えたが、シーズンをできるだけ良い形で終えるためのきっかけは掴んだ印象。鬼門アンフィールドでの中2日でのアウェイゲームは非常にタフなものとなるが、ユナイテッド戦の後半に見せたパフォーマンスを再現し、難所攻略を図る。

なお、昨年11月にトッテナムホームで行われた前回対戦は前半にFWサラーが2ゴール、後半にFWケインが1ゴールと両エースが決定的な仕事を果たした中、接戦を制したアウェイのリバプールが2-1で勝利している。ちなみに、アンフィールドを苦手とするトッテナムは直近のリーグ戦で11戦未勝利(4分け7敗)。最後の白星はMFファン・デル・ファールトとMFモドリッチのゴールで2-0と勝利した2011年5月まで遡る。

リバプール
【4-3-3】
▽予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.

GK:アリソン
DF:アレクサンダーアーノルド、コナテ、ファン・ダイクロバートソン
MF:ヘンダーソン、ファビーニョ、カーティス・ジョーンズ
FW:サラー、ガクポ、ジョタ

負傷者:DFコナテ、ラムゼイ、MFバイチェティッチ、オックスレイドチェンバレン、ナビ・ケイタ、FWフィルミノ、ジョタ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはナビ・ケイタやフィルミノが引き続き不在となる。一方、ウェストハム戦を欠場したコナテ、同試合で強い打撲を負ったジョタに関しては試合に絡める模様だ。

スタメンは前述の11人を予想。コナテとジョタの状態次第ではマティプ、ヌニェスとの入れ替えも想定される。その他では徐々にコンディションを上げてきているチアゴが、ヘンダーソンに代わって先発復帰するプランもありそうだ。

トッテナム
【3-4-3】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:フォースター
DF:ロメロダイアーラング
MF:ペドロ・ポロ、スキップ、ホイビュア、ペリシッチ
FW:ソン・フンミンケイン、リシャルリソン

負傷者:GKロリス、DFエメルソン、MFベンタンクール、ビスマ、セセニョン
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しても、守護神ロリスが引き続き間に合わず、直近のユナイテッド戦からの変更はない模様だ。

スタメンはユナイテッド戦と全く同じメンバーを予想するが、中2日での過密日程を受けてベン・デイビスやクルゼフスキ、タンガンガ辺りに出番が訪れる可能性もある。また、低調なパフォーマンスが批判を浴びるダイアーだが、現状の3バック継続においては引き続き起用される見込みだ。

★注目選手
リバプール:FWジオゴ・ジョタ
Getty Images

長きに渡る沈黙から大爆発の予感。2020年9月の加入以降、前線で複数の役割を担う多才さと決定力で存在感を示したポルトガル代表FW。しかし、今季は開幕前のハムストリング、シーズン途中のふくらはぎの負傷で長期離脱を経験。シーズンを通してなかなか状態が上がらない中、気付けば昨年4月のマンチェスター・シティ戦で奪った最後のゴールから1年近く経過することに。

それでも、徐々にコンディションを上げてきた第31節のリーズ戦で約1年ぶりとなるゴールを含む2ゴールを挙げると、直後のフォレスト戦でも再び2ゴールを奪取。直近のウェストハム戦では連続ゴールが途切れたが、地上戦、空中戦のいずれにおいてもゴールを強く匂わせる好パフォーマンスを継続中だ。

今回の一戦に向けてはウェストハム戦で背中に強い打撲を負っており、ベンチスタートの可能性も報じられているが、現スカッドでエースのサラー、ガクポと共に重要な得点源となる26歳FWの決定力に期待が集まる。

トッテナム:FWリシャルリソン
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宿敵相手に待望の今季リーグ戦初ゴール狙う。昨夏、ケインソン・フンミンの両エースに続く3人目のエースストライカー候補として鳴り物入りでの加入となったブラジル代表FW。しかし、新戦力起用に消極的なコンテ前監督の下でなかなかスタメンのチャンスを得られず。CLではグループステージ初戦のマルセイユ戦で2ゴールを挙げたが、細かい離脱を繰り返したリーグ戦では22試合出場で未だノーゴールの屈辱を味わっている。

深刻な不振に陥るチェルシーの新戦力勢の存在や負傷離脱もあって、そこまで目立っていないものの、総額6000万ポンドでの加入ということを考えれば、今季のワースト補強と非難されてもおかしくない状況だ。

そういった苦境の中、久々に先発復帰したユナイテッド戦では最後の局面での消極的な姿勢は気になったものの、より得意な左のシャドーでの起用もあって躍動感のあるパフォーマンスを披露。シーズン最終盤の巻き返しに向けたきっかけは掴んだ印象だ。先発か途中出場かはほぼ五分の状況だが、スパーズ加入後初出場となるかつての宿敵との一戦で元エバートンのエースストライカーの意地を見せたいところだ。

準決勝はレアル・マドリーvsマン・シティ、インテルvsミラン
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