投打が嚙み合った阪神のパフォーマンスを田尾氏もべた褒めした(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 現在、阪神は投打が噛み合い、3試合連続無失点での白星が続いている。

 阪神は4月27日巨人戦で伊藤将司が今季初登板で初完封を達成、翌日のヤクルト戦では先発の大竹耕太郎から4人の投手リレーでの勝利、そして29日は今季売り出し中の村上頌樹がこの日も8回を零封という圧巻のピッチングで7-0の勝利に大きく貢献した。

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 セ・リーグトップのチーム防御率を誇る投手陣がチームを牽引し、さらに打撃でも不振が続いていた佐藤輝明に当たりが出てきたことも好材料だ。先の甲子園での巨人戦、そして神宮でのヤクルト戦で3本のホームランを放っており、我慢の起用を続けてきた岡田彰布監督の期待に応える結果を残しつつある。

 これ以上ないほどの内容で、開幕カードのDeNA戦以来となる3連勝を飾った現在のチーム状態には、開幕から厳しい言葉を投げかけてきた球団OBも、ようやく安堵の表情をみせているようだ。

 現役時代、中日、西武ではリーグ優勝や日本一も経験し、1987年からは阪神でもプレーした田尾安志氏が4月29日ヤクルト戦の勝利を振り返りながら、古巣の好調ぶりに賛辞を贈っている。

 田尾氏は3連勝となったこの日の勝利の要因などを説明しながら、2本の本塁打を放った佐藤の打撃内容を絶賛。5回の第2打席での一本目には、2球目に投じられた低めのフォークボールを見送ったことについて「今までの佐藤ならば振っていた」と述べ、本塁打に繋がることとなった、コースの見極めを指摘。

 さらに8回の2本目は「佐藤のベストスイングに近いバッティングだった」と振り返り、その上で「インサイドのやや高め、どちらかというと打ち損じが多いボールだったが、完璧なスイングで放り込んだ」として、その打撃を評している。

 加えて、投手陣についても、この日の先発マウンドを務めた村上頌樹に「ピッチングに全く隙が無い」と称賛。さらに村上をはじめとする先発投手の活躍を踏まえ「西武時代の投手陣を思い出した」として、1985年からの在籍時の先発陣だった郭泰源渡辺久信工藤公康東尾修、松沼兄弟の名前を挙げながら「5連勝はあっても5連敗は絶対にない投手陣だった。現在の阪神はその当時を思い出させる」と笑顔を浮かべ、充実ぶりを称えていた。

 期待をかけ続けて来たスラッガーがその長打力を発揮し、リーグ屈指の投手陣がポテンシャルを披露している現在の阪神。強さを取り戻し5月攻勢を見据えるチームは、投打それぞれの役者が揃いつつある。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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