連続テレビ小説らんまん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)の第4週「ササユリ」(4月24~28日放送)では、万太郎(神木隆之介)の生き方を大きく変えるきっかけを作る人物として、自由民権運動家・早川逸馬(宮野真守)が登場した。4月28日放送の第20回後には宮野が「あさイチ」にも登場し、Twitterでトレンド入り。第5週「キツネノカミソリ」予告では地面に這いつくばりボロボロになった姿も見せるなど、初の“朝ドラ”で強烈な存在感を残している。(以下、ネタバレを含みます)

【先行カット】万太郎(神木隆之介)が牢屋に…!

■「われらは皆、“自由”という権利を持っちゅう」

幕末から明治、そして激動の大正・昭和を舞台に、高知県出身の植物学者・槙野万太郎(神木隆之介)が植物学の道を情熱的に突き進んでいく「らんまん」。4月28日まで放送された第4週「ササユリ」では、万太郎が逸馬ら「声明社」の面々や“ジョン万次郎”こと中濱万次郎(宇崎竜童)と出会い、自由に生きるということの意味を知る展開が描かれた。

植物の研究をする夢を諦めようとしていた矢先、万太郎の前に現れた逸馬。演説では「われらは皆、金・銀よりもいっそう尊い“自由”という権利を持っちゅう!」とぶち上げ、植物の持つ力について熱弁をふるう万太郎を気に入り「のう槙野、わしの仲間に入らんか」と勧誘。“自由”という言葉に興味を持った万太郎を万次郎に引き合わせた。

■「バカなやつほど欲しゅうなるがじゃ」

壇上で声を張り上げ、力強い言葉で民衆を煽り立てる姿はカリスマ性たっぷり。目を輝かせながらいきいきと“自由”の意味を万太郎に語って聞かせ、植物学への夢を語る万太郎を「バカじゃのう!」と笑い飛ばしながらも「わし、バカなやつほど欲しゅうなるがじゃ」とすっかりほれ込んだ様子だ。

■撮影初日のシーンは舞台やライブの経験が役立った

子役経験を経て2001年に海外ドラマ「私ケイトリン」の吹き替えで声優デビューした宮野。以降、アニメ作品や洋画吹き替えで活躍。「DEATHNOTE」(2006~2007年)の夜神月役や「機動戦士ガンダム00」(2007~2009年)の刹那・F・セイエイ役で一躍注目を集めた。さらに2008年には歌手デビューも果たし、日本武道館やさいたまスーパーアリーナでワンマンライブも開催する。

俳優としては、劇団☆新感線「髑髏城の七人」Season月≪下弦の月≫(2018年)の主演・捨之介役を務めた他、ミュージカルや朗読劇にも積極的に出演。「らんまん」での撮影初日は逸馬が聴衆の前で弁舌をふるうシーンだったと言い、舞台やライブの経験が役立った。宮野自身、インタビューで「ステージへののぼり方、のぼった時の空気感、目線の動かし方一つとっても、こんなに自分がやってきたことが生かせる役に出会えるのは珍しいんだろうなと思うくらい、自然と沸き起こる表現があった」と振り返っている。

■「おげんさんといっしょ」ではホットパンツ姿のアイドルに

歌やダンスのスキル、さらには明るいキャラクターも生かし、星野源らとともに不定期放送の音楽バラエティー「おげんさんといっしょ」(NHK総合)にもレギュラー出演。

進行を務めるおげんさんちのねずみの他、アイドル・雅マモルとしても登場し、赤バンダナにホットパンツ姿ではっちゃけたアイドルぶりを披露。2018・2019年の「NHK紅白歌合戦」では、2年連続で「おげんさんといっしょ」コラボレーション企画コーナーにも登場している。

28日に「あさイチ」に登場した際には、この「おげんさんといっしょ」の出演シーンも放送され、Twitterでも「#宮野真守」の他、「雅マモル」までトレンド入りする反響を呼んだ。

ドラマ「半沢直樹」(TBS系)で上司の黒崎(片岡愛之助)に急所を掴まれる金融庁職員・古谷を演じた2020年以降はドラマへの出演も増え、今年は1月期ドラマ「女神の教室~リーガル青春白書~」(フジテレビ系)で心優しい検事・横溝太一を好演していた。

万太郎が逮捕されてしまう「らんまん」第5週では、宮野演じる逸馬にも大きな危機が訪れる様子。初出演の朝ドラでおおいに視聴者を沸かせる宮野、その俳優としての活躍にも注目だ。

◆ザテレビジョンドラマ部

早川逸馬役で出演する宮野真守/「らんまん」第18回より (C)NHK