福山雅治主演の日曜劇場「ラストマン-全盲の捜査官-」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系) の第2話が4月30日に放送された。皆実(福山)のバディとなった心太朗(大泉洋)の秘められていた過去。15分拡大ながら、あっという間に感じる濃密な展開で、心太朗の人物像を見せた。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】吾妻(今田美桜)も人材交流企画室のメンバー入り

■心太朗がかつて犯人を逮捕した類似の事件が発生

同ドラマは、全盲の人たらしFBI(米連邦捜査局)捜査官・皆実広見(福山)と、犯人逮捕のためには手段を選ばない孤高の刑事・護道心太朗(大泉)がバディを組み、難事件に挑む。1話完結の完全オリジナルストーリーとなる。

心太朗の甥で正義感が強い捜査一課の警部・護道泉を永瀬廉(King & Prince)、心太朗が室長を務める人材交流企画室の技術支援捜査官・吾妻ゆうき今田美桜、捜査一課で検挙数トップのチームを率い、心太朗とは犬猿の仲である佐久良円花を吉田羊、心太朗の兄で泉の父親である護道京吾を上川隆也、心太朗と京吾の父で由緒正しい警察官僚の家系を守ってきた護道清二を寺尾聰が演じる。

第2話は、河川敷で発見された女性の絞殺体が、12年前の殺人事件と酷似していることに気付いた心太朗。そのとき心太朗は強引な手段を使いつつ、医師の青柳(浜田信也)を逮捕して自供させた。

皆実と心太朗は、すでに出所してジャーナリストの新城(アキラ100%)の元に身を寄せている青柳を訪ねた。

■心太朗の衝撃の秘密、皆実がバディ解消を申し出る

青柳は12年前の事件が冤罪だったと主張。誤認逮捕が疑われるなか、新城が動画サイトで心太朗の出自を暴露する。それは、護道家の養子であり、実の父親(津田健次郎)は強盗殺人事件の犯人であるというものだった。

皆実は捜査一課のメンバーたちの前で、独自の調べで発覚した12年前に心太朗が行った違法捜査を明かす。そして、心太朗が「悪と認定した相手を逮捕することに異常なまでに執着している」のは、実の父親が殺人犯ながら由緒正しい警察一家で育ったことで「自分の心の中に悪が潜んでいることを恐れている」からだと言った。

皆実はバディの解消を申し出て、心太朗は動画配信の影響もあり自宅謹慎となった。

■皆実「変態クソ野郎ではありません」

第2話にして驚きの展開となったが、実は皆実と心太朗が仕掛けた罠だった。

初期段階で犯人を断定するに至った皆実の捜査能力の高さは痛快で、すでに心太朗とバディとして絆ができていることも分かる逮捕劇に見入った。

同時に、皆実の分析力は心太朗という人も浮き彫りにした。

優しかった父が人を殺したということで、「俺もいつ“そっち”側の人間になるか分からないって思ってきました」と吐露する心太朗。

その怖さから無期懲役で収監されている実父に会ってもいないし、調書を読んでもいないという心太朗に、皆実は「私は人間の中身を見るプロフェッショナルです。その私が言うのだから信じてください。護道心太朗室長は、変態クソ野郎ではありません。まっとうな正義感を持った、ごくありふれた人間です」と断言し、ほほ笑んだ。

犯人逮捕へ並々ならない思いを抱く心太朗の理由が分かったことで、一段とバディが活躍していくことに期待が高まる。

一方で、会話の中で心太朗の実父が無実かもしれませんよと皆実が発したことも気になる。ただの会話の流れなのか、すでになにか分かっているのか。ベースは1話完結だが、心太朗の父の事件の謎が貫くことで、ますます面白味を増した。

タイトルがTwitterのトレンド入りし、「どんどん面白くなってきた」「キャラクターに深みが増して良い」「2人の特有の信頼関係良き良きです」といった声が寄せられた。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

心太朗(大泉洋)の過去が明らかに/(C)TBS