原監督の起用にも注目が高まっている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人は30日の広島戦(東京ドーム)に4-11と大敗。先発ビーディ―が粘れず4連敗。後を継いだ投手陣も傷口を広げた。

 来日初勝利をかけ「5度目の正直」とマウンドに上がったビーディ―だったが、この日も課題とする初回に失点するなどリズムに乗れず、4回途中に8安打5失点で降板。4敗目を喫し、試合後は二軍降格が決まった。この日はビーディ含め4人の継投となったが、広島打線の勢いを止められず、4月27日の阪神戦以来、今季2度目となる2桁失点での大敗。試合後の原監督は「やっぱり点数を取られすぎたというところでしょうね」と投壊現象を認めた。

【動画】3番手で登板した田中豊樹は5回にダメ押しとなる2号3ランをマクブルームに浴びた場面

 開幕から25試合を経過し、11勝14敗の借金3と波に乗り切れない要因には、投手陣の不振もある。

 先発防御率4・26、救援防御率3・35はともにリーグワースト。先発ローテーションとして安定した力を発揮しているのは戸郷翔征のみと菅野智之を開幕から欠くことの影響はじわじわとチームを苦しめている。

 先発陣の早期降板が続くことによって、救援陣も負担が強いられていることも心配な材料となっている。30日の試合、6回途中から3番手で登板した田中豊樹は広島の集中砲火を浴び、5失点。試合前は防御率1・13と堅調だったが、試合後の防御率は4・15と急降下となった。4番手で登板した高梨雄平も9回に代打で出た磯村嘉孝に1号ソロを献上、ダメ押しとなる11点目を奪われるなど、再昇格後も不安定な投球が続いている。

 救援陣の乱調に関しては以前から球団OBも指摘しているように、勝ち試合、負け試合も同じ投手が投げることが多く、「これでは持たない」(球界関係者)と疲労蓄積が心配されている。原監督の「スクランブル起用」が続く限り、この不安はつきまといそうだ。

 一方、一時は貧打にあえいでいた打線はベテランの坂本勇人に戻りが当たり始め、新55番の秋広優人が躍動と明るい材料も増え始めた。

 直近7試合では5勝2敗と上り調子のチームで投壊現象をこれ以上防ぐためには、首脳陣も今1度、知恵を絞る必要がありそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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