ナポリを率いるルチアーノ・スパレッティ監督が、4月30日に行われたセリエA第32節サレルニターナ戦を振り返った。同日、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が伝えている。

 セリエ第31節終了時点で首位を独走するナポリは、4月30日に行われた第32節でサレルニターナと対戦。すでに今節、2位ラツィオが敗戦を喫したため、同試合に勝利すれば33年ぶりの優勝が決定するナポリは62分、DFマティアス・オリベラが先制点を挙げる。しかし試合終盤に痛恨の失点を許して、そのまま1-1でタイムアップ。本拠地でスクデット戴冠を決められずに、悲願達成は次節以降に持ち越しとなった。

 まず、スパレッティ監督は「選手たちは、今夜の素敵な観衆に幸福を与えられなかったことを、とても残念に思っている」と吐露。続けて「我々は今、シーズン序盤戦のような輝きやクオリティ、明晰さがない。この最後の1キロが一番疲れるからね」とここが踏ん張りどころであることを強調した。

 またスパレッティ監督は、ファンの愛情にも言及。1989-90シーズン以来となるスクデット戴冠の夢を見て、チームを後押しする“パルテノペイ(ファンの愛称)”について、同指揮官は「人々が喜ぶ姿を見るのが好きなんだ。彼らの愛は、私の耳や頭の中で大きく響いている」と語りつつ、「我々はファンの夢を代表しているのだから、彼らがそれに生きるのは当然のこと。今日はその夢を実現させるために、追加点を決めたかった」と本拠地で優勝を決めきれなかった悔しさを滲ませた。

 それでも、楽観主義者のスパレッティ監督は「私としては、この状況に快適さを感じているよ。こうして楽しむことを長く味わえるのだから。祝杯を長引かせよう…。あと2ポイントを獲得できると確信している」と胸中を明かしている。

 スクデットに王手のナポリの次戦は4日、敵地でウディネーゼと対戦する。

スクデットお預けのスパレッティ監督 [写真]=Getty Images