チェルシーを率いるフランク・ランパード暫定監督が、“ビッグロンドンダービー”を前にアーセナルについて言及した。5月1日、クラブ公式サイトがコメントを伝えている。

 今シーズン序盤から苦戦が続いていたチェルシーは、先月にグレアム・ポッター前監督の解任を決断。シーズン2度目の指揮官交代を受け、後任にはクラブの“レジェンド”ランパード氏が暫定監督という形で就任した。しかし、監督交代後も状況は好転せず、新体制で悪夢の公式戦5連敗を喫し、リーグ戦では暫定12位に低迷。そんな中で迎える2日の第34節では、2位アーセナルとの“ビッグロンドンダービー”に臨む。

 同じ街を本拠地とするアーセナルは、今シーズン開幕から好調を維持し、リーグ首位を快走。しかし、直近では4試合未勝利と失速感が否めず、首位の座もマンチェスター・Cに明け渡している。ランパード暫定監督は「アーセナルと対戦するのに良い時期かどうかは、物事の見方によってどちらにもなり得る」と前置きした上で、“ライバル”への警戒感と撃破への意気込みを次のように口にした。

「彼ら(アーセナル)は依然としてプレミアリーグを狙える位置にいるし、素晴らしいシーズンを送ってきたファンタスティックなチームだ。彼らは少しでもダメージを負えば、大きな反応を示す可能性がある。しかし同時に、我々が彼らを困難な状況に追い込むことができれば、彼らは全く違った感情を抱くかもしれない」

 過去にもアルテタ監督率いるアーセナルと対戦した経験があるランパード暫定監督。「ミケル(・アルテタ監督)の初期のチームと対戦したことは覚えている。時には5バック、別の時には4バックだったよ」とアルテタ体制初期を振り返りつつ、プレミアリーグの覇権を争うまでに変貌を遂げたアーセナルについて次のように持論を展開した。

「今はプレー方法に非常に明確なアイデンティティーが存在する。採用や選手のプロフィールに関しても強いビジョンを持っていることがわかるよ。アーセナルと我々を比較するのは面白いと思う。我々はAmazonのシリーズ(All or Nothing)を通じて、彼らがどのように活動しているかを垣間見ることができた。そこで見えてきたこととは、望む場所に到達するには長いプロセスが必要だということだ。今シーズンだけを切り離して考えると、もっと困難な時期に戻らなければならないと感じている。ここチェルシーでもアーセナルのような可能性があるかって? あると思う」

 注目の“ビッグロンドンダービー”は、日本時間の3日午前4時キックオフを迎える。

チェルシーを指揮するランパード暫定監督 [写真]=Getty Images