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 顔が四角くて、パーツが中央にまとまっているおとぼけ顔のチベットスナギツネ。一般的なキツネとはかなり容姿が違うけど、その名の通りキツネの仲間だ。

 チベットスナギツネについては、前にも一度紹介したことがあるが、とても興味深い地球の仲間なので、動画を見ながら、もう一度彼らの生態に迫ってみることにしよう、そうしよう。

【画像】 チベットスナギツネとは?

 チベットスナギツネは、キツネ科の動物で、チベット高原とその近郊の標高2500~5200mの高地の荒野や草原に生息している。

 体長は50~70cm、尾長は25~35cm、体重は3~6kgほどで、灰色や赤褐色の毛皮を持っており、尾は短く暗灰色で先端が白い。

 特徴的なのはその容姿だ。頭部は四角くて、目や鼻や口が小さくまとまっているため、おとぼけ顔というか、無の境地に達したような独特の表情をしている。

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チベットスナギツネの狩りと食性

 チベットスナギツネは、主にナキウサギという小型のウサギを追いかけて捕まえて食べる。ナキウサギはチベットスナギツネの最も重要な獲物で、その他にも鳥類や木の実なども食べる。

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 しかしずうずうしい一面もあるようで、チベットヒグマの狩りに勝手についていき、ヒグマがナキウサギの巣穴を破壊する隙に獲物を横取りすることもあるそうだ。

A Tibetan Fox and a Brown Bear hunting Pikas in the Himalayas

チベットスナギツネの生活

 チベットスナギツネは、一匹またはペアで生活している。一夫一婦制で縄張り意識が強く、他の個体とは争うこともあるという。

 繁殖期は11月から12月で、妊娠期間は50~60日ほど。一度に2~4匹の子供を産む。子供は約3か月間母親から授乳され、約9か月で成熟するそうだ。

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チベットスナギツネの保護

 チベットスナギツネは、高地に適応した強靭な生命力や独自の生態を持つ珍しい動物だ。

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 人間による直接的な脅威は少ないものの、環境破壊や獲物減少などによって生息数が減少していると考えられている。

 絶滅危惧種には指定されていないものの、軽度懸念(LC)のカテゴリーに入っている。チベットスナギツネの保護のためには、獲物であるナキウサギの生息地の保全や毒餌の使用の禁止などが必要だといわれている。

 チベットスナギツネの存在を広めることが、彼らの保護にもつながるかもしれない。

Feeding Hungry Fox Cubs is a Full-Time Job | 4K UHD | China: Nature's Ancient Kingdom | BBC Earth

written by parumo

 
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