これまで国際線仕様機はいましたが…。

年度内には4機体制に

ANA(全日空)などを傘下にもつANAホールディングスが2023年4月27日に実施された決算会見で、2023年秋から国内線へ「ボーイング787-10」を導入する方針を明らかにしました。

787-10は、787シリーズで最長胴(全長68.3m)の長さを持つ最新モデル。ANAではこのモデルを2019年に導入し、現在は3機体制ですが、これらはすべて国際線仕様機でした。この機は現在ANAで運航されているボーイング777シリーズの後継機として導入されます。

同社によると、1機目の国内線仕様機は今年秋に受領し、2023年度中に4機体制となる予定とのこと。客室については2023年4月現在で、ボーイング777の一部、ならびにボーイング787-9の一部に搭載されている、ANA国内線の最新仕様が装備される予定です。この仕様では、全席に個人モニターやUSBポート、電源コンセントなどが備わります。

このほか、ANAブランドでは2023年度、787-9も4機導入予定。コロナ禍で落ち込み続けた航空需要が回復しつつあるなか、これらの新型機で快適性の向上が図られます。

なおANAホールディングスの2022年3月期の決算は894億円の黒字となり、2020年3月期以来、3期ぶりの黒字を記録。年度を通じて行動制限がなかったことや、各国の入国制限が段階的に緩和されたことなどにより、旅客需要が大幅に増加するなどし売上高が大幅に伸びたことが大きな要因で、同社は「お客様をはじめ、ご支援いただいた皆様に心から感謝いたします」としています。

ANAのボーイング787-10(伊藤真悟撮影)。