オリックス、巨人で活躍した谷氏(C)Getty Images

「平成の怪物」と呼ばれ、西武・レッドソックスなど日米で活躍した松坂大輔氏が、昨年9月に公開された上原浩治氏のYouTubeチャンネル「上原浩治の雑談魂」に出演。

 これまで対戦した中で苦手だった選手について語った。

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 日米通じて23年のプロ野球生活を送り、沢村賞を初め数多くのタイトルを獲得した松坂氏だが、自身の野球人生を振り返り1番「かなわなかった選手」を問われると、意外な選手の名前を挙げた。

 数多くの選手と「名勝負」を繰り広げてきた同氏が特に対戦が嫌だったと話すのが、オリックス、巨人で活躍をした谷佳知氏だ。

 そこまで長距離砲という訳ではなく、マウンドとバッターボックスで対峙した際も嫌な感じはしなかったというが、「なんで打たれたかわからない」と語るほど、そのバットコントロールのたくみさや技術面に脱帽したという。谷氏は最多安打記録(2003年)など、球界内でも優れた技術を持っている選手として名高い。オリックスで活躍後、移籍した巨人でもその勝負強さでたびたび、チームを救ってきた。そんな谷氏には「怪物」といわれた松坂氏ですら、攻略に手を焼いたというのだ。

 そんな谷氏に限らず、当時の近鉄バッファローズにはほかにも苦手としていた打者として、中村紀洋氏や、T・ローズ氏、吉岡雄二氏ら名だたるバッターの名も挙げた。猛牛軍団として知られた各バッターの破壊力は今も強く記録に残っているという。

 また、近鉄の他にも嫌な印象が残っているというのが、ダイエーホークス時代の井口資仁氏だという。

 当時松坂氏は、打者に球種がわかられても気にしない、打たれないというスタンスでいたというが、その上で「何をしても打たれる」打者だったのが井口氏だったという。

 他にも、ホームランをよく浴びたと振り返るのが、松中信彦氏だ。

 平成の三冠王として知られる同氏と松坂氏との通算成績は、130打数42安打12本塁打、打率.323と数値にもしっかりと現れている。

 そして、最後に挙げたのが、過去の対戦を振り返り「漫画のような人」と話す、イチロー氏だ。

「どこを投げてもバットが出てヒットにされるような漫画のような残像が浮かびましたね」と、開き直るような気持ちで対戦していたことを明かした。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「なんで打たれたかわからない」松坂大輔氏が語る天敵だった打者とは