世の中には「あれ、どっちだったかな…」とおぼろげに記憶してしまう事象が多々あるが、その正式名称が誕生した「背景」を知ると、思わず納得してしまうもの。

賢明なる読者には既知の事実として映ったり、「細かすぎるだろ!」とツッコミを入れたくなるケースもあるかと思うが…決して少なくない人々が「誤って記憶している事象」の正体について探っていきたい。

今回取り上げるのはオレンジ色の看板と「ロイホ」の呼び名でお馴染み、「ロイヤルホスト」の英語表記についてである。

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■混同しがちなLとR

日本人にとって英語の鬼門となりがちなのが「LとR」の発音の違い。これはスペリングの際にも混乱してしまうケースが少なくなく、中学生時代の英語のテストで「light」と「right」が混同してしまった経験はないだろうか。

今回は、全国の10〜60代の男女を対象とした「ロイヤルホストの正しい英語表記」に関する調査アンケートの結果を見てみよう。読者諸君も、特に「頭文字」に注意しつつ考えてみてほしい。


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■LとR、正しい表記は…

ロイヤルホスト

調査の結果、全体の91.7%が正答となる「Royal Host」を選択。残る8.3%は、頭文字がLの「Loyal Host」と回答していたことが明らかになった。

ロイヤルホストグラフ

2つの単語はどちらも「ロイヤル」と読むのだが、前者の綴りは「王室の、宮廷の」という意味を持つのに対し、後者は「忠実な、忠誠心のある」という意味を持つ。そのため「Host」(ホスト)と合わさることで前者は「王室のもてなし役」、後者は「忠実なもてなし役」といった風に訳せるのだ。

ロイヤルホストグラフ

なお、今回の調査結果を年代別に見ると、若年層は比較的「Loyal Host」と誤認している割合が大きく、10〜20代の18.3%がこちらを選択していた。他の世代は、いずれも1割未満である。

続いては、ロイホを運営する企業「ロイヤルフードサービス株式会社」に、同チェーン名の詳細について尋ねてみることに。


■「ロイホ」に込められた思いとは…

ロイヤルホスト

まずは「ロイヤルホスト」という名称の由来について確認すると、担当者からは「創業者 故・江頭匡一が好きだった言葉『Royal』と、心からのおもてなしでくつろいで頂けるレストランでありたい、という思いをこめた『Host』を合わせて『Royal Host』といたしました」という回答が。

担当者は、続けて「料理もお店づくりも質を大切にし、親しい人をお招きするような真心のこもったおもてなしで、地域の皆様に愛されるレストランを創っていきたいという思いを込めています」と、チェーン名に込められた真摯な思いについて説明してくれたのだ。

なお、ロイヤルホストからは「モーニングや平日のランチ、季節デザートなど比較的親しみやすい価格帯のメニューもございます。(今回の調査結果を)ロイヤルホストをご利用頂くきっかけにして頂ければと思います」とのコメントも寄せられている。

ぜひこれを機に、ロイヤルホスト店舗にて「王室流のもてなし」を堪能してみてはいかがだろう。

ロイヤルホスト

今回のように細かい部分の表記で、多くの人が誤解していそうな商品名・企業名・チェーン名等があれば、ぜひSirabee編集部に情報を寄せてほしい。日常に隠れている小さな『気になる』の謎を共に解き明かそう。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ 調査期間:2023年3月10日~2023年3月13日
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)

ロイホの正式名、日本人の約1割が間違えていた 「LとR」が逆になると…