これぞ新あざとワイルド!? かつてないやんちゃキュート な三菱 デリカミニ

かつてない“やんちゃキュート”な新デリカミニはN-BOXを喰う!? これぞ新あざとワイルド! 【小沢コージの遊べるクルマ】の画像一覧

MonoMax本誌にて好評連載中の「小沢コージの遊べるクルマ」では、自動車ジャーナリスト小沢コージさんが、ただの移動手段として使うだけではもったいない、遊びたくなる魅力を秘めたおすすめの1台を紹介しています。
今回は「今までありそうでなかった、計算されたワルな可愛さと本格的な走破性を併せ持つ、ワイルドでタフなニューカマー!」と小沢さんがおすすめする三菱 デリカミニを取り上げます。

小沢コージ
愛情あふれる独自の視点でクルマを語るバラエティ自動車ジャーナリスト。雑誌を中心にWebなどにも多数寄稿。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務める。

デリカのイメージをイマ風にキュートワイルド化!

専用チューンのダンパー採用により悪路走破性を向上世の中面白いというか油断できないもので、突如侮れない伏兵が登場しました。その名は三菱 デリカミニ! 知らない人もいるかと思いますが、デリカは三菱の歴史的名車でまず60年代にワンボックスのデリカコーチが誕生。すごいのは世界的に珍しい4WDを備えた多人数乗用車であること。1982に4WD仕様が追加されて以来、3列シートミニバンでありながら悪路も走れるクルマとして他にはない人気を博しています。今もレアな3ナンバー4WDミニバンの5代目デリカD:5が売られています。

今回の新型デリカミニはその三菱ならではの「タフ&ワイルド」なイメージを、国内最量販カテゴリーの軽スーパーハイトワゴンに盛り込んだもので、言わばホンダN-BOXへの三菱流対抗馬。骨格は2020年に三菱が日産ルークスと共同開発したeKクロススペースで、基本的なボディサイズやエンジンスペックに変更はありません。ただし、内外装はガラリとイメージを変えており、まずはヘッドライトで、可愛いロボットのような半円形LEDリングを採用。グレーやブラックのバンパー造形も、かつての鉄パイプバンパーを思い起こさせてなんとも懐かしい! 往年のデリカファンにはデリカスターワゴンを、知らない若いファンにも小憎らしいワイルドなキュートさを想起させてくれます。

インパネやスイッチ類は基本eKクロススペースの造形をそのまま引き継いでいますが、撥水加工を施した汚れに強い表皮加工のシートはデリカミニ独自。何よりすごいのはこの手のSUV風軽スーパーハイトワゴンでは珍しく、足回りにも手を加えていること。ノンターボターボの660ccエンジンは基本変わりませんが、4WDグレードに限っては大径60扁平の専用15インチタイヤ&ホイールを採用。ダンパーも専用設計で悪路走破性が増しているのです。

先進安全機能やデジタルディスプレイも備えており、まさにデリカイメージでワイルド&キュートなイマ風軽スーパーハイト。マジで売れそうでしょ?

見た目に加えて走りまでデリカ流!4WD専用の大径タイヤホイール&ダンパーを装備

三菱 デリカとデリカミニここ数年、スズキ スペーシアギアやダイハツ タント ファンクロスなどSUV風のデコレーションを施した軽スーパーハイトワゴンが人気だが、デリカミニがすごいのは「見た目」に留まらないこと。ベースのeKクロススペース以上にワイルド&キュートな内外装はもちろん、4WDグレードに限り、ライバルも使ってない165/60R15サイズの専用タイヤ&ホイールを採用。結果グリップ性能の向上はもちろん、タイヤ直径が2㎝ほど拡大して車高は約1㎝アップ。オマケに専用チューンのダンパー採用により悪路走破性も向上。これならスノボに行く雪道でも安心!

生意気系ワイルド&キュート!デリカのよさをイマ風にブラッシュアップ

キュートな半円形LEDリングタイプのヘッドライ トの採用で、まるで小生意気な子犬のようボディサイズはFFか4WDによっても異なるが、基本eKクロススペースとほぼ同じ全長3395×全幅1475×全高1800〜1830㎜。写真はディーラーオプションパッケージの「アクティブトーンスタイル」。

大きくデザインされた「DELICA」ロゴ前後に入る往年のデリカスターワゴンの鉄パイプバンパーを思い起こさせる、ワイルドバンパー形状や前後に大きく入った「DELICA」ロゴ、これまた前後左右のシルバーのアンダーガードが別物のようなワイルドさを醸し出す。加えてデリカミニがズルいのはキュートな半円形LEDリングタイプのヘッドライトで、まるで小生意気な子犬のよう。ちとあざといけど許せる可愛さ!  

ダウンジャケット風でタフな撥水シートを採用! 大人が楽に4人座れて荷物スペースもたっぷり

全高は1.7mもあるため室内は広く、大人4人が楽に座れる全高は1.7mもあるため室内は広く、大人4人が楽勝で座れる。

リアシートは前後スライド式ラゲッジスペースも容量たっぷりリアシートは前後スライド式で、後ろにずらすとラゲッジは狭くなるが逆に足元は広くなり、クーラーボックスなどを置くことも可能。シート表皮は、ダウンジャケットから着想を得た立体的な3Dパターンの撥水生地で、濡れても拭き取りやすいだけでなく、通気性のよさと快適な座り心地を実現。

ディーラーオプションで9インチ大型ナビが装備可能ディーラーオプションで大きめの9インチナビも装備できるし、これでキャンプや雪山に行っちゃおう!

タフ&ワイルドなイメージを軽スーパーハイ トワゴンに盛り込んだデリカミニ

三菱 デリカミニ ¥1,804,000~
ベースは2020年発売のeKクロススペース。今回リネームと同時に三菱らしいワイルド&キュートな内外装を獲得。加えて4WDモデルに限り15インチの専用大径タイヤ&ホイールと専用ダンパーを採用。見た目だけでなく悪路走破性も向上している。

スペック
●全長×全幅×全高=3,395×1,475×1,800mm ●車両重量=1,000kg ●エンジン=直列3気筒インタークーラー付ターボチャージャー ●総排気量=659㏄ ●エンジン最高出力=47kW(64PS)/5,600rpm ●エンジン最大トルク=100Nm(10.2kgf・ⅿ)/2,400-4,000rpm ●モーター最高出力=2.0kW(2.7PS)/1,200rpm ●モーター最大トルク=40Nm(4.1kgf・ⅿ)/100rpm ●燃料消費率(国土交通省審査値)WLTCモード=19.2㎞/ℓ ※数値はT Premium

取材・文・撮影/小沢コージ 写真提供/三菱自動車

かつてない“やんちゃキュート”な新デリカミニはN-BOXを喰う!? これぞ新あざとワイルド! 【小沢コージの遊べるクルマ】