米首都ワシントンD.C.にあるホワイトハウスで先月18日、小さな侵入者が現れた。3歳とみられている男児は鉄格子の間をすり抜け、敷地内に侵入したという。すぐにシークレットサービスが男児を保護し、両親との再会が果たされたことを米ニュースメディア『CNN』などが伝えている。

米政権の中枢であるホワイトハウスは高いフェンスで囲まれ、多数の警備員が配備されている。厳重なセキュリティが敷かれているこのホワイトハウスに、3歳とみられる幼い男児が侵入に成功した。

ホワイトハウスの広報部長を務めるアンソニー・ガグリエンミさん(Anthony Gugliemli)は、米ニュースメディア『USA TODAY』の取材に対し、「ホワイトハウス北側のフェンス沿いにいた好奇心旺盛の幼い訪問者が、一時的にホワイトハウス敷地内に足を踏み入れました。ホワイトハウスセキュリティシステムがすぐに起動してシークレットサービスが現場に派遣され、男児は保護され、両親のもとへ送り届けられました」と今回の件を説明した。

当時の写真が公開されており、制服を着た警備員2人に挟まれて男児が抱き上げられている。その後、男児はペンシルベニア通りで待っていた両親と再会し、両親は警備員から簡単な質問を受けたそうだ。一時的にホワイトハウスへのアクセスが制限されたが、すぐに解除されたという。また男児が侵入した当時、バイデン大統領ホワイトハウス敷地内の大統領官邸にいたとされている。

ホワイトハウスを囲むフェンスは近年の相次ぐセキュリティ違反により、約2倍にあたる3.96メートルの高さに改良されていた。これに伴い鉄格子の間隔は少し広くなり、12.7センチになったという。今回の侵入はフェンスが変更されてから初のケースであると報道されており、男児はこの鉄格子の隙間を通ってホワイトハウス敷地内に入ってしまったと考えられている。

今回の件で両親にお咎めはなかったそうだが、本来であればホワイトハウス不法侵入して有罪となった場合には、高額な罰金が科せられる可能性がある。また侵入した際に危険な武器の所持や使用があった場合やケガを負わせた場合には、1~10年の懲役刑が科されるという。

なおホワイトハウスに幼児が侵入するのは今回が初めてではなく、2014年にはバラク・オバマ大統領が国民に対してイラクに関する演説を行う直前、幼児がフェンスをすり抜けて侵入していた。当時はこの影響で一時的にホワイトハウスが封鎖され、演説が遅れる事態となった。

画像は『CNN 2023年4月18日付「Tiny troubles: Toddler infiltrates White House grounds」(Nancy Benac/AP)』『BBC 2023年4月18日付「Secret Service nabs toddler who squeezed through White House fence」(EPA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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