コーティング設備製品メーカーの深セン市曼恩斯特科技(301325/深セン)が5月12日深セン証券取引所の創業板に新規上場した。公開価格76.80元に対し、初値は36.72%高い105.00元だった。終値は同17.34%高い90.12元だった。
 
 同社は2014年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。精密コーティングスロットダイ、コーティング設備、コーティング部品の研究開発、製造、販売を主業務としている。精密コーティングスロットダイはリチウムイオン電池製造の重要工程である正極、負極の塗布に用いられており、リチウムイオン電池製品の良品率、安全性、Cレート、容量を左右する大きな役割を担っている。寧徳時代、BYD、中創新航、国軒高科、億経リチウム能など大手リチウムイオン電池メーカーと取引がある。中国電池工業協会によれば、21年における精密コーティングスロットダイの市場シェアは26%。
 
 22年12月期の売上高は4億8847万元(前期比2.04倍)、純利益は2億489万元(同2.17倍)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が1億4000万〜1億6000万元(前年同期比73.98〜98.84%増)、会社株主に帰属する純利益が5400万〜6200万元(同79.93〜106.59%増)。
 
 新規上場に伴い調達予定の5億3093万元(約103億円)は、約27%の1億4330万元を安徽省の塗布技術産業化建設プロジェクトに、約27%の1億4345万元を塗布技術産業化本社拠点建設プロジェクトに、約29%の1億5543万元を塗布技術産業化研究開発センター建設プロジェクトに、約17%の8874万元を流動資金の補充に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【深センIPO】コーティング設備製品メーカーの深セン市曼恩斯特科技、初値は公開価格を36.72%上回る105元