再び「モンスター」への対戦をアピールか。
5月13日、プロボクシングの元世界3階級王者でWBO世界スーパーバンタム級5位のジョンリエル・カシメロ(34/フィリピン)と、同級10位のフィリップス・ンギーチュンバ(27/ナミビア)による、WBOグローバル・スーパーバンタム級タイトルマッチが行われ、カシメロが王者のンギーチュバを判定で下し、同王座を獲得した。
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母国フィリピンの会場でWBOグローバル王座戴冠となったカシメロ。昨年12月、韓国での赤穂亮戦以来、およそ5か月ぶりとなるファイトは判定での勝利となり、試合後には母国メディアに対し、予想外の展開だったことを伝えている。そして、過去、対戦が有力視されながらも実現とはならなかった、ビッグネームへ向けた言葉も発しているようだ。
フィリピンニュースメディア『INQUIRER.net』では試合翌日の5月14日、この一戦の試合結果を伝えており、その中で戦い終えた直後にカシメロが「彼(ンギーチュンバ)は耐久力のある男だと思った。早く終わらせようと思ったが、彼は戦いに備えていたので過信は禁物だった」と語ったことも紹介している。
さらに同メディアは「34歳のカシメロは、WBOグローバル・タイトルを獲得したが、彼の最大の関心は世界チャンピオンの地位を取り戻すことにある」と今後の対戦に言及。その上でカシメロが「次の試合はマネージャーとプロモーターに任せている。ナオヤ・イノウエにするかラーイス・アリームにするか決めてもらうつもりだ。私は再び世界チャンピオンになることを望んでいる」と意気込みを語っていると報じた。
同メディアでは、これまでライバル視されながらもカシメロ本人の不祥事などもあり、その可能性が途絶えたかに見えた井上尚弥戦だが、現在もカシメロが熱望していることを伝えている。他にも「スーパーバンタム級に転向したイノウエとの対戦を強く希望していることに変わりはない」とも記しており、さらに、カシメロの陣営もその意向であるとして、この日の王座戦勝利に触れ「ナオヤ・イノウエが僕たちと戦うきっかけになるかもしれない」と述べたことも明かしている。
すでに7月のスティーブン・フルトン戦などをはじめ、今後もビッグマッチを戦うことが確実視される「モンスター」に対し、カシメロが改めて名乗りを挙げることとなるのだろうか。実績は十分なだけに、新たなベルトを腰に巻いたフィリピン人ファイターの動向が注目される。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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