飲み物代を節約するために、ステンレス製の水筒を持ち歩く人は多いと思いますが、バッグなどに入れて持ち運んだ際に中身が漏れ出ることがあります。栓をしっかり閉めたにもかかわらず、中身が漏れるのはなぜなのでしょうか。考えられる原因について、ステンレスボトルなどの製造・販売を行う象印マホービン大阪市北区)広報部の濱田捷彦さんに聞きました。

部品の破損などが原因

 水筒をバッグに入れて持ち運んだときに中身が漏れ出る原因について、濱田さんは「水筒に飲み物を入れ過ぎると、栓を閉めたときにあふれ出るほか、栓の部分に飲み物が入り込み、持ち運び時に漏れ出ることがあります。飲み物は、水筒の上部まで目いっぱい入れるのではなく、若干少なめに入れるのがコツです」と説明しています。

 また、「『パッキン類の消耗、付け忘れ』『中栓などの部品の変形、破損』『本体に強い衝撃を与えるなど、不適切な使い方』が原因で、中身の漏れが発生することもあります。パッキン類は消耗品なので、使用後1年を目安に確認し、消耗していた場合は交換してください。本体やパッキン類、部品に問題がない場合、基本的にしっかりと栓を閉めていれば、中身が漏れることはありません」と解説しています。

 なお、水筒によっては、底にシールが貼ってあることがあります。こうしたシールには、どのような役割があるのでしょうか。

 濱田さんは「ステンレス製の魔法瓶は、外瓶と内瓶の二重構造となっており、両者の間を真空にすることで保温・保冷機能を高めています。そうした製品は、真空にする際に処理をした部分をシールで保護しています。もしシールをはがすと、さびや穴開きなど、故障の原因になるので、はがさずに使ってください」と注意を呼び掛けています。

 水筒の中身が漏れ出る場合、まずは本体やパッキン類、部品に不具合がないか確認するのが良さそうです。

オトナンサー編集部

水筒の中身が漏れる理由は?(象印マホービン提供)