伊藤英明が主演を務め、9月2日より東京、北九州、広島、京都にて順次公演の舞台・PARCO PRODUCE 2023『橋からの眺め』。この度、共演キャストとして、坂井真紀、福地桃子、高橋克実、松島庄汰、和田正人の出演が発表された。

【写真】PARCO PRODUCE 2023『橋からの眺め』仮チラシ

 本作は、20世紀を代表するアメリカの劇作家アーサー・ミラーの社会派ドラマ。違法移民の従兄弟家族を受け入れたことで一家に巻き起こる悲劇を描き、ピュリツァー賞をはじめ、数々の賞を受賞。近年、ウエストエンドでリバイバル作品として上演され、マーク・ストロング主演、イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出で、ローレンスオリヴィエ賞、トニー賞の各賞を総なめにした作品だ。

 演出を手掛けるのは、演劇とオペラの演出家として定評があり、コンセプチュアルな演出で評価も高く英国内外で活躍するジョー・ヒル=ギビンズ。かねてより本作の演出を熱望していた彼が、日本版で初演出を手掛ける。

 主演の伊藤は、2010年上演の『ジャンヌ・ダルク』以来、13年ぶりの舞台出演。イタリア系アメリカ人の港湾労働者で、“男性らしさ”に固執し一家に悲劇をもたらす主人公・エディを演じる。そして、エディの妻ビアトリス役には坂井、エディの姪キャサリン役には、今作が初めての舞台出演となる福地、ストーリーテラーとなる弁護士アルフィエーリ役には高橋、ビアトリスの従弟ロドルフォ役には松島、ビアトリスの従兄マルコ役を和田が務める。

 坂井は本作について、「この力強く人間臭いアーサー・ミラーの作品を読んだ時の大きな消耗感。それは、なんとも心地よい消耗感でした。『人生』を強く感じました」とコメント。意気込みとして「演出を担当してくださるジョー・ヒル=ギビンズさんや素晴らしいキャスト、スタッフの皆様と一緒に、人生の熱量を客席に熱くお届け出来るよう、頑張ります」と語る。
 
 同じく福地も、「脚本・演出を担当してくださるジョー・ヒル=ギビンズさんと顔合わせをした際に、『悲劇だけれど誰ひとり悲劇だと思っていない。良い方向へ向くように歩いて行く気持ちを最後まで持っていて欲しい』というお話しをして下さいました。とても刺激のある言葉だなと感じ、印象に残っています。頂いたお言葉を受け止めて自由にお芝居が出来たら良いなという思いでおります」と意気込みを明かす。

 そして、高橋は観客へ向け、「最近テレビなどで拝見する英明くんは、年齢を重ねて、より魅力的になられているので、久々にお会いできるのがとても楽しみです。舞台では初共演!! どんな化学反応が起きるのか?? 皆様楽しみにいらしてください」と呼びかけた。

 また、本作では18歳以下を対象とした「U‐18 チケット」(3000円)、30歳以下を対象とした「U‐30 チケット」(5500円)を6月17日より販売。詳細は公式サイトにて確認できる。

 PARCO PRODUCE 2023『橋からの眺め』は、東京公演が東京芸術劇場(大ホール)にて9月2日~24日、北九州公演が北九州芸術劇場(大ホール)にて10月1日、広島公演がJMS アステールプラザ(大ホール)にて10月4日、京都公演が京都劇場にて10月14日・15日上演。

 ※共演者のコメント全文は以下の通り

<コメント全文>

■坂井真紀(ビアトリス役)
この力強く人間臭いアーサー・ミラーの作品を読んだ時の大きな消耗感。それは、なんとも心地よい消耗感でした。「人生」を強く感じました。

演出を担当してくださるジョー・ヒル=ギビンズさんや素晴らしいキャスト、スタッフの皆様と一緒に、人生の熱量を客席に熱くお届け出来るよう、頑張ります。

■福地桃子(キャサリン役)
この度、姪のキャサリンを務めさせて頂く事になりました。福地桃子です。

原作を読んでいて、皆が同じものを見ていても、1人1人見えている景色は違うときもあり、気が付けば思わぬ方向を向いているという経験はあるなぁと感じました。大人になるに連れて芽生えてくる感情など、このお話の人間らしい部分に共感をおぼえました。

脚本・演出を担当してくださるジョー・ヒル=ギビンズさんと顔合わせをした際に、「悲劇だけれど誰ひとり悲劇だと思っていない。良い方向へ向くように歩いて行く気持ちを最後まで持っていて欲しい」というお話しをして下さいました。とても刺激のある言葉だなと感じ、印象に残っています。頂いたお言葉を受け止めて自由にお芝居が出来たら良いなという思いでおります

高橋克実アルフィエーリ役)
アーサー・ミラーの作品は、昨年春の『セールスマンの死』のベン役に続いて2本目になります。今回はストーリーテラー的な役割なので、どんな演出になるのか今からワクワクしています。

エディ役の伊藤英明くんとは10年以上前にドラマでご一緒して以来の共演です。最近テレビなどで拝見する英明くんは、年齢を重ねて、より魅力的になられているので、久々にお会いできるのがとても楽しみです。舞台では初共演!! どんな化学反応が起きるのか?? 皆様楽しみにいらしてください。

■松島庄汰(ロドルフォ役)
世界中の名優が挑戦してきたアーサー・ミラーの作品に僕も参加できるという喜びに満ち溢れております。約70年前の作品ですが脚本を読んで、家族や他人との交わりから生まれるドラマはどこの国でも、どの時代でも普遍的なものだなと思いました。

俳優とお客さまが同じ空間で空気を共有できることが舞台の好きな所なのですが、特にこの作品の緊迫感から生まれる空気がどんなものになるのか、僕も非常に楽しみであり、今から緊張しております。素晴らしいキャスト、スタッフの方々と共に最後まで走り抜けられるよう頑張ります。

■和田正人(マルコ役)
舞台『橋からの眺め』への出演オファーを頂き、とても光栄に思います。アーサー・ミラーの戯曲は今作が初挑戦ですが、これまでにも多くの先輩方がその世界に没入していく姿を目にし、そこに存在する面白さの本質のようなものに、とても興味も持っていました。

演出を手掛けるジョー・ヒル=ギビンズ氏には、作品についてお話する機会を設けて頂きましたが、私という人間を知ろうとする真っ直ぐな眼差しと、言葉をきちんと受け止める真摯な姿が、とても印象的でした。演出家の言葉や感情から、細やかなニュアンスを察して演技を構築する役者にとって、言葉の壁は高いハードルとなり得ますが、彼の稽古場では要らぬ心配となりそうな気がしています。

これまで培ってきた経験を活かしつつ、新しいものを吸収する余白を充分に残して、この貴重な創作の場を全力で楽しみたいと思います。

PARCO PRODUCE 2023『橋からの眺め』(上段左から)伊藤英明、坂井真紀、福地桃子(下段左から)松島庄汰、和田正人、高橋克実