日本給食サービス協会は5月18日、大手町プレイス カンファレンス センターで定時総会を開催し、懇親会には来賓・会員・協賛会社など約200名が参加した。

西脇司会長(日本ゼネラルフード代表取締役会長)は、「デジタル技術を使った衛生記録の自動化、機械化が進む配膳業務や洗浄業務、冷凍技術や包装技術の進化による質の高い完全調理品の活用など、『フードテック』を推進することで、給食の現場でも人から置き換えられる業務がたくさんある。その効果は、人件費の抑制による利益の確保だけでなく、高齢化するパートタイマーの方や、外国人の技能実習生の皆さんが迷いなく、安心して働ける環境作りにも有効である」と、フードテックの推進を呼びかけた。

また、「目の前では、いまだ原材料の値上げが続き、2023年3月から5月の3ヶ月間だけでも、給食で使用される約2万点の食材のうち、実に2,500品目以上が値上げされ、その値上げ幅は10%以上の影響が出ている。これまでも、クライアント原材料の高騰を訴え、価格に転嫁していただいてきたが、この傾向はまだまだ続くとみられ、賃上げによる人件費の高騰と合わせて、今以上にクライアントとのコミュニケーションを深め、2回目、3回目と価格転嫁を進めていかなければいけない」と値上げの現状と価格転嫁の必要性を訴えた。

総会では役員改選を行い、副会長兼北日本支部長に田上政行氏(エムズフード代表取締役)、副会長兼関西支部長に大西博史氏(一冨士フードサービス代表取締役社長)が就任した。

総会後のトップセミナーでは、日本将棋連盟矢内理絵子棋士が「ひらめき~勝負を左右する思考と決断」をテーマに講演した。懇親会では、農水省大臣官房審議官の安楽岡武(やすらおか・たけし)氏と文科省初等中等教育局健康教育・食育課専門官の繁田華氏が祝辞を述べた。

日本給食サービス協会 西脇司会長