レアル・マドリードは、今夏の移籍市場でエスパニョールに所属するFWホセルの獲得に本腰を入れるようだ。19日、スペインメディア『Relevo』が報じている。

 18日のチャンピオンズリーグ・準決勝セカンドレグのマンチェスター・C戦を0-4で落とし、2戦合計スコア1-5で敗退が決定したレアル・マドリードラ・リーガ4試合を残して、今シーズンに終止符を打つ形となった同クラブでは現チームの分析が行われており、それを基に来季のチーム編成を協議している。その中でも明確となっているのが、FWカリム・ベンゼマの“競争相手”の獲得。クラブ上層部はこの問題に早急に対処する方針のようだ。

 そんなレアル・マドリードの“新9番”候補として有力なのが、エスパニョールに所属するホセルとのこと。1990年3月27日生まれのホセルは現在33歳。ガリシア育ちで同州における2大巨頭のセルタとデポルティーボ、さらにはアラベスなどでもプレーした後、昨夏にエスパニョールに加入した。第34節終了時点で降格圏に沈むチームとは裏腹に、ここまでキャリアハイとなる15得点を記録。空中戦に強く、ポストプレーも巧く、確かなシュートセンスで4季連続の2桁得点を達成しており、その実力は証明済みである。

 加えて、クラブ側は2つの要素を重要視しているようだ。『Relevo』によると、1つ目は、かつてレアル・マドリードのBチームに在籍し、当時のジョゼ・モウリーニョ監督の下でトップチームデビューしていること。クラブの要求やプレッシャーを知っており、ドレッシングルームに適応するのに問題ないという見方。2つ目は33歳という年齢にある。クラブ側は、ホセルに対して、DFルーカス・バスケスのような存在として献身的であらゆる事態に対応できる選手という評価を下しており、2番手からのスタートを受け入れてくれると考えていると報じている。

 なお、現時点では交渉のステップに進んではいないが、それは残留争い真っ只中のエスパニョールに対する配慮とのこと。『Relevo』は、仮にエスパニョールがセグンダに降格した場合は、契約を2年残しているが、低コストで獲得に漕ぎ着けられると指摘。それにより、今夏の移籍市場での“目玉”とされるMFジュード・ベリンガムの獲得資金に回すこともできるようだ。

 今年3月にはスペイン代表デビューを果たし、その試合で初ゴールまで決めたホセル。“遅咲きの点取り屋”は今夏、『サンティアゴ・ベルナベウ』に復帰するのだろうか。

レアル・マドリードがFWホセル獲得に本腰か [写真]=Getty Images