ニコチン依存症とアルコール依存症。どちらも怖そうな病名ですが、本当に怖いのはどちらの症状なのでしょうか? 家族にタバコ好きな人やお酒好きな人がいるなら、要チェック。単なる「タバコ好き」と単なる「お酒好き」、どちらが危険なのかをまとめてみました。

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ニコチン依存症の怖いところ「重大な病気で死亡するリスクが高い」

喫煙者が肺がんで亡くなる確率は男性で4.5倍、女性で2.3倍と言われています。また肺がん以外の病気になる確率も喫煙者では上がり、狭心症心筋梗塞にかかる確率が男性の場合は約3倍に。その他、脳卒中は男性なら約1.3倍、女性で約2倍かかるリスクが高まります。

ニコチン依存症は、たばこを吸うことでドーパミンという快楽を感じる神経伝達物質を得られることから、なかなかやめられなくなる病気です。ただしニコチン依存症は繰り返し治療することで完治する可能性が高い、慢性疾患の分野に入る病気。

実は本当に後が怖いのは、ニコチン依存症よりもアルコール依存症なのです。

アルコール依存症の怖いところ「自制心の喪失」

アルコール依存症の怖いところは、自制心を失ってしまうところにあります。勤務中なのにお酒を飲んでしまったり、朝から寝るまで飲み続けたり。「ここでは飲んじゃいけない」、「度を過ぎて飲みすぎてはいけない」という自分への戒めやブレーキが全く利かなくなってしまいます。

タバコを吸っても仕事はできますが、アルコールで酩酊(めいてい)状態になっては仕事ができません。自身の健康を損なうだけでなく、生活基盤そのものを失う可能性があるのです。さらには常に酩酊(めいてい)状態でいると冷静な判断力がなくなり、親しい人に暴力をふるってしまったり、問題行動を起こして家族に迷惑をかけたりすることも。

アルコール依存症は、仕事・友人・家族など、人生において最も重要なものを失う危険性が高いのです。

アルコール依存症の治療は、家族や親しい人のサポートが必要

またアルコール依存症に陥ってしまう人の多くは、人間関係や経済面等、何らかの問題が理由で心のバランスを失ってしまった人が多く、問題が解消しない限りはまたアルコールに手を出してしまう危険性が高くなる病気です。

そのため本人の努力のみならず、家族や親しい人のサポートが重要になってきます。

アルコール依存症は本人だけの問題ではなく、大事な家族や親しい友人を巻き込んでしまう大きな問題に発展してしまうことがあります。アルコール依存がもしも疑われるようなら、早め早めに診療を受けるようにしましょう。

もちろんニコチン依存も早めに診療を!

ニコチン依存症とアルコール依存症、後が怖いのはどっち?