数々のミュージカルで主演を務め、多くの観客を魅了する浦井健治が、2023年3月15日に発売した3rdアルバム『VARIOUS』を携えたライブツアー『浦井健治 Live Tour 2023~VARIOUS~』を開催。2023年5月21日日)には、LINE CUBE SHIBUYAで熱いライブを繰り広げた。

今回のコンサートは、ソファやテーブルのセットがステージ中央に備えられ、観客も一緒にパーティーに参加している気分になれる演出が盛りだくさんだ。


定刻ちょうどに幕を開けたコンサートは、浦井が長年、憧れていた松岡充SOPHIA)が提供した楽曲「バナナココナッツセット」からスタート。客席にはペンライトが光り、ボルテージも一気に上がる。その勢いのまま、「You Can’t Stop the Beat!」(ミュージカル「ヘアスプレー」より)、「スパークル」(RADWIMPSカバー)へと続く。

この日は、声出しも解禁されていたため、会場からは大きな拍手とともに歓声も上がり、観客も一体となって楽しんでいる様子が伝わってきた。

最初のMCでは、松岡への憧れとレコーディングの裏話も明かされた。そして、「バナナココナッツセット」について「応援ソングになっています。人の暖かさ、人は一人じゃないというエールを松岡さんからいただいたと思います」と思いも語られた。

ステージ上で衣装チェンジした浦井は、続いて、「デスノート」(ミュージカルデスノート」より)、「俺の人生」(ミュージカル「GHOST」より)、「闇が広がる」(ミュージカルエリザベート」より)と、これまで出演したミュージカル楽曲を披露。「デスノートではフードを頭からかぶり、一瞬で夜神月になる姿も見られた。


その後、ダンサーたちからの“質問タイム”をはさんでJ-POPメドレーへ。アルバムにも収録されている「木蘭の涙」(スターダスト☆レビュー カバー)や「365日」(Mr.Childrenカバー)に加え、「桜坂」(福山雅治カバー)を聴かせる。さらに、「Go the Distance」(映画「ヘラクレス」より)などアルバム収録曲や、「ミッドナイトレディオ」(「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」より)などの出演作品の楽曲、そして、これまでの浦井のアルバム「Piece」と「Wonderlandの楽曲が次々と届けられた。

時にステージを右に左に移動しながら客席を盛り上げたかと思えばステージ中央でダンスをしながらのパフォーマンスも行った浦井。「今は子どものままで」(ミュージカル「二都物語」より)ではしっとりと歌い上げて、その優しく澄んだ歌声で会場を魅了した。

また、今回のコンサートの構成・演出・振付を担当した桜木亮介がステージにサプライズ登場し、浦井とトークを繰り広げる場面も。ミュージカルエリザベート」を始め、数々の作品で一緒に作品作りをしてきた二人。これまでの思い出や今回のコンサートについてなどの話題で盛り上がった。

このほかにも、「民衆の歌」(ミュージカルレ・ミゼラブルより)や「私は立ちあがる」(ミュージカル「キングアーサーより)、植村花菜が作曲、浦井本人も植村とともに作詞した「キャッチボール」など、全18曲を圧巻のパフォーマンスで披露し、笑顔でステージの幕を閉じた。


この日、最後のMCで明日も頑張ろうという気持ちを一人でも多くの人に届けることが、我々エンターテインメントの世界の面々の責務なのかなと思っています。そうした思いを持って、皆さんに恥じることがないよう、これからも歌い続けていけたら」と熱い思いを口にした浦井。

その思いを胸に、観客を心から楽しませるライブは、6月2日3日に大阪・サンケイホールブリーゼでも開催予定だ。