かつてJALで使用されていた「ジャンボジェットボーイング747が、異例の転身を遂げたのち、アメリカ・カリフォルニア州の公園に飾られています。その現状を見てきました。

1988年までJALで使用

かつてJAL日本航空)で使用されていた「ジャンボジェット」が、異例の転身を遂げたのち、アメリカ・カリフォルニア州の公園に飾られています。どのような経緯でここにいるのでしょうか。

この「ジャンボジェット」はJALで「JA8117」として使用された機体です。ボーイング747のうち、日本の国内線運航のための仕様変更が図られた「747SR」というサブタイプで、1973年から1988年まで同社で使用されました。ちなみにこの機は、747SRの初号機でもあります。

JALから退役した「JA8117」は、NASAアメリカ航空宇宙局)に引き取られ、「N911NA」としてあるミッションのために改修を受け、第2の人生を送ることになります。

それは、スペースシャトルを輸送するというもの。そのために水平尾翼の設計変更やシャトルを取り付けるためのパーツの装着などが行われました。JALは公式SNS上で、この機がシャトル輸送機としてNASAに選ばれた要因のひとつに、「当時の整備状態が非常に良かったこと」を挙げています。

しかし2011年にNASAスペースシャトルは運用を終了し、その翌年には「N911NA」も退役します。その後「N911NA」は2014年より、カリフォルニア州のアメリカ空軍パームデール基地のそばにある航空機展示を目玉とする公園「ジョー デイビス ヘリテージ エアパーク」で、数々の軍用機などともに展示されています。


※一部修正しました(5月28日12時26分)。

ジョー デイビス ヘリテージ エアパークに展示されている元JALの「JA8117」(2023年5月、乗りものニュース編集部撮影)。