全権監督ともいわれる原監督の判断にも注目が集まる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人は27日の阪神戦(甲子園)に2-3と敗れ、4位転落。再び貯金は「0」となった。

 投げては先発した左腕グリフィンが粘投するも7回に四球がらみで失点。打線は初対戦となった現役ドラフト組の大竹耕太郎を打ち崩せず。9回にブリンソンが1点差となる5号2ランを放つも、連敗を喫した。

【動画】9回に1点差に迫る意地の2ランを放ったブリンソン

 甲子園での阪神戦を迎えるまで3カード連続で勝ち越しと上げ潮ムードとなってきたチームに再び勢いを与えるべく、大幅な戦力の入れ替えも断行する。

 28日から、1軍に合流したのはドラフト2位ルーキー萩尾匡也外野手北村拓己内野手、香月一也内野手の3選手。特に萩尾はイースタンリーグで40試合出場し、打率・361、4本塁打と状態を上げてきており、ほかの2人とともに起爆剤の存在として期待を集めそうだ。

 一方、同じく今季初昇格となった北村拓、香月に関しては違った意味でも水面下で注目を集めている。先に広岡大志を放出し、オリックスから鈴木康平を獲得したトレードを成立させたばかりのチームでは現在も投手陣が補強ポイントとされる。26日、27日の試合でも中継ぎ陣が打ち込まれており、第2、第3のトレードも十分あると見られている。

 今季でプロ6年目を迎える北村拓は昨年は33試合に出場し、打率・173、持前の長打力をなかなか一軍では発揮できず、立場を苦しくしている。

 今季でプロ9年目を迎える香月もパンチ力ある打撃が売り、働き場所を広げようと昨秋のキャンプでは捕手にも挑戦したことが話題を呼んだ。

 一方で他球団からも熱視線を浴びる存在となっている2人をめぐってはネット上でも「今回結果を出さないとトレード要員になりかねない」と危惧する声がありながらも、希望の光となっているのは、オリックスに移籍した広岡がしっかり活躍していることにもある。

 27日の西武戦(ベルーナドーム)に「1番・三塁」で先発出場した広岡は先頭の第1打席で左翼線二塁打を放ち、森友哉の先制2ランにつながるチャンスメイクの役割を果たすと守備では9回二死二、三塁のピンチに源田壮亮ライナー性の当たりをダイビングキャッチで食い止めるなど再三の好守を披露、攻守にわたってチームに貢献している。

 ヤクルト、巨人、オリックスとチームを替えながら、懸命にプレーする姿勢にはファンの間からも「広岡たまらん!」「オリックスにようこそ!」など応援の声が多く上がっている。

 まずは今回の昇格でチャンスをつかめるか。3選手の昇格でもたらされるチームへの相乗効果にも注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

原巨人4位転落 大幅入れ替えのチームで「最後のチャンス」といわれる「選手の名前」