『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』(フジテレビ系/毎週日曜23時15分)第八話「無一郎の無」が5月28日に放送。霞柱・時透無一郎の過去に登場した双子の兄・有一郎の態度と裏腹な気持ちに、SNSでは「有一郎の最期のシーン辛くて泣いた」「ここにも言葉足らずな家族が…」「不死川兄弟といい、ホントさ…」と胸を打たれる視聴者が続出した。

【写真】弟を想う有一郎の最期 『鬼滅の刃』第八話イラスト

 水の中から脱出した無一郎だったが、消耗が激しく玉壺と戦う余力は残されていないように見えた。金魚の鬼に刺された針の痺れに苦しみながら、無一郎は兄との記憶を思い出す――。

 両親に先立たれた無一郎の双子の兄・有一郎は物言いのきつい人間だった。病気の母(CV:沼倉愛美)を無理に助けようとして死んだ父(CV:杉山紀彰)のことを「馬鹿の極み」と言い、弟の無一郎にも「無一郎の無は“無能”の“無”」「無一郎の無は“無意味”の“無”」と言い放つ。さらに、自分たちが“最まりの呼吸”と呼ばれる日の呼吸の使い手の子孫だと知った無一郎が「鬼に苦しめられてる人たちを助けてあげよう」と剣士になりたがった時は、「犬死にと無駄死にだよ 父さん母さんの子供だからな」と厳しく否定している。

 しかしその後、有一郎は鬼に襲われた無一郎をかばって命を落とす。善良に生きたところで神も仏も守ってはくれないと考え、自分で弟を守ろうとしていた有一郎。今際の際に弟の身を案じ、神頼みしながら言い残した言葉は「無一郎の無は“無限”の“無”」だった。

 険悪な言動の裏に隠されていた兄の真意を知った視聴者からは、「お兄さん無一郎が両親のように優しさのせいで命を落とすようになるのが嫌だっただけなんだよね…」「あれだけ口の悪かった有一郎くんがトコトンまでに弟想いだった 不死川兄弟といい、ホントさ…」「ここにも言葉足らずな家族が…」といった声が続出。竈門炭治郎役の花江夏樹も、自身のツイッターで「良い無一郎回だった…」と投稿している。

 この回想をきっかけに、無一郎の頬には痣が発現。鉄穴森から新たな刀を受け取った無一郎は、「お前さんが使った刀を見ると涙が出てくる」と気にかけてくれた最初の担当刀鍛冶・鉄井戸(CV:斧アツシ)、そして「自分ではない誰かのために、無限の力を出せる」という兄の言葉を乗せて刀を振るう。その無一郎が玉壺と互角以上に渡り合う戦闘シーンには、「無一郎くんの霞の呼吸 超かっこいい…」「回想シーンから切り替わった時透くんがかっこ良すぎる」「この数十秒でとんでもない作画を叩き出してきたな」と衝撃を受けた視聴者のコメントが寄せられている。

 なお有一郎役を演じたのは、無一郎役の河西健吾。声色をほとんど変えずに性格の異なる双子を演じ分ける技術に、SNSでは「まさかの有一郎くん、無一郎くんと同じく河西さんが2役やってる」「河西さんの演技凄すぎる…」「同じ顔同じ声なのにちゃんと別人でちゃんと兄弟だった…」と絶賛する声も相次いだ。

『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』第八話場面写真 (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable